台湾のシェフと金沢のクリエイターたちが贈る新たなコラボレーション
台湾を代表するシェフ、アンドレ・チャン氏と、金沢のクリエイティブ集団secca inc.が手を組み、ユニークなイベント「Re:define future」が台北のミシュラン2つ星レストラン「RAW Taipei」で幕を開けました。このイベントは、食を通じて未来を再定義することをテーマに掲げています。
コラボレーションの背景
このコラボレーションは、2020年2月に金沢市で行われた「PERSPECTIVES OF KANAZAWA~金沢・新しい視点」から始まりました。当時はコロナウイルスの影響もさほどなかった時期で、二人の料理人としてのビジョンが交差しました。アンドレ氏は、さまざまな危機に直面した現代社会において、我々が未来に抱く視点を再考する必要があると強調しています。
「今年のコンセプトには、人類が過去から未来へとどう進化するべきかという問いが込められています。私たちの未来の料理はどのように変わりゆくのか?」と苦悩を語るアンドレ氏。
コースの内容
アンドレ氏とseccaが創り出したコース料理は以下の通り、各皿に深いメッセージが込められています。
[I AM HYBRID]
過剰な品質改良を問う一皿。無機質なテーブルウェアに7色の花を咲かせ、何が「本当に望まれているのか」を考えさせる。
[OCEAN CRISIS]
人類と海との共存を考える一皿。海洋汚染による生態系のバランスを表現し、小さな環境問題に目を向ける。
[RAWness]
食の未来が最も純粋な形に戻ることができるのかを問う一皿。手袋をはめた手で味わう体験を通じ、「原始」を再体験。
[CLIMATE CHANGE]
気候変動が食に与える影響を考える。タイガーミルクを用いて「雨」を再現した皿で、今の時代の厳しい現実を描出。
[SURVIVAL OF THE FITTEST]
「適者生存」の理論を無神経に表現。牛肉とソースの強烈なビジュアルが留意すべき事実を強調。
[NECESSITY VS PLEASURE]
現代の食の意味を問う一皿。喜びと必要性のトレンドの交差を表現し、将来的な食のあり方を考察。
[MUTATION]
環境における人間の影響を描く一皿。人間の活動によって変化した自然環境と、それに従わざるを得ない生物の姿を示す。
[OUR GOLDEN AGE]
過去、現在、未来を問いかける。今この瞬間を生きることへの感謝の意が込められたデザートで締めくくり。
体験型展覧会「Define the Future」の開催
イベントと並行して、体験型展覧会「Define the Future」が開催され、過去のコラボレーションの展示や、アンドレ氏が選んだアートピース、seccaのテーブルウェアもや購入できます。イベントは食の未来を体感する機会を提供しています。
イベント情報
- - 開催場所: RAW Taipei
- - 住所: 台北市中山区楽群三路301号
- - 座席数: 66席
- - 電話: 02-8501-5800
- - 営業時間: 月・火定休(ランチ11:30〜15:00、ディナー18:00〜21:30)
- - 価格: NT$4,680/人 ただし、パン、水、ワインまたはノンアルコール飲料のペアリングを含むフルメニューはNT$7,300
予約はRAWの公式サイトで受け付けています。詳細は以下をチェック!
アンドレ・チャン氏とsecca inc.のコラボレーションによる「Re:define future」は、食を通じて未来を見据える重要な経験となることでしょう。参加者はこれによって、ただの食事を超えた深い意義を感じることができます。