インドネシアにおける新たな廃棄物水素化モデル「ZERO WASTE」が始動
株式会社BIOTECHWORKS-H2が、インドネシア商工会議所(KADIN)と共同で「ZERO WASTE」モデルを推進するための戦略的MOUを締結しました。この提携は、インドネシアの急速に進む都市化と経済成長の中での廃棄物処理問題を解決し、再生可能エネルギーの導入を促進する革新的な試みとなっています。2025年8月5日、ジャカルタでの調印式において、BIOTECHWORKS-H2の代表取締役CEO西川明秀さんとKADINの副会長Nofel Saleh Hilabiさんが及びました。
MOU締結の背景
インドネシアは、世界第4位の人口を擁し、急増する廃棄物に対して、埋立や焼却に依存してきました。しかし、これらは環境負荷が大きく、処理コストも増加の一途を辿っています。そこで、同社は廃棄物を水素に変えることで、廃棄物削減とエネルギー供給を同時に実現する新モデルの構築を目指します。具体的には、以下のような取り組みを行う予定です。
- - 廃棄物発生量や処理状況に関するデータの共同調査
- - 政策や規制の分析と連携
- - プロジェクト候補地域の選定
- - 政府、自治体、民間企業、大学との協力
- - ファイナンススキームの検討
- - 技術ライセンスの提供や人材育成
- - 社会的認知度向上に向けた広報活動
新たな社会モデルの構築
このMOUにより、BIOTECHWORKS-H2は技術の提供と設計を担当し、KADINは政府や産業界との連携を図ります。これにより、廃棄物の資源化とエネルギーの持続的な供給が実現されるのです。
インドネシアでは、年間数兆円規模に達するごみ処理費用が深刻な課題であり、電力需要が年4〜5%成長しています。この「ZERO WASTE」モデルは、政府や自治体にとっての財政負担の軽減、企業の脱炭素経営の推進、市民にとっての安定した電力供給といった三者にとっての利点があります。
効果と将来の展望
このプロジェクトでは、200トン/日の廃棄物処理能力を持ち、最大20トンの水素を生成する見込みです。このWaterを利用した発電で、約20,000世帯分の電力が賄える可能性があります。これにより、CO₂排出を最大80%削減し、廃棄物処理のコストを低減させます。さらに、2030年までに国内外での商用化プラントの稼働を目指し、地域特有の循環型経済モデルを展開する計画です。
代表からのメッセージ
「インドネシアは急速な成長を遂げる都市と人口を抱えており、廃棄物とエネルギーに関する大きな課題に直面しています。私たちの『ZERO WASTEモデル』を通じて、廃棄物を資源化し、新しい社会モデルを共に創り出すことができる。この挑戦に意義を感じています。」と、代表取締役CEOの西川明秀氏は語っています。
この「ごみゼロプロジェクト」を通じて、BIOTECHWORKS-H2は持続可能な都市を形作り、インドネシアからASEAN地域、さらには世界中へそのモデルを広めていこうと考えています。
BIOTECHWORKS-H2について
同社は、透明性の高いサーキュラーエコノミーを実現すべく、有機性廃棄物を独自の技術で処理し、水素を生成、再エネルギーとしての活用を目指しています。また、廃棄物処理からエネルギー利用までを見える化するシステム「REBORN」を専門的に手掛けています。
会社概要