細胞製造革命
2022-03-29 10:00:12
細胞製造を革新するラック型Cell Recorderの登場
細胞製造を革新するラック型Cell Recorderの登場
再生医療分野における新たな治療法の開発が進む中、細胞の製造コストが依然として高いことが普及の障壁となっています。この課題を解消するために、サイトロニクス株式会社が開発した「ラック型Cell Recorder」が注目を集めています。この細胞モニタリング装置は、製造工程の自動化を進め、細胞生産の効率を格段に向上させることを目指しています。
細胞製造の現場では、患者から取得した細胞を培養するプロセスが必要です。この作業は、細胞の増殖速度が個々の患者によって異なるため、毎日のモニタリングが欠かせません。しかし、現在の製造現場では多くの作業が手動で行われており、培養士は清浄度が管理された部屋に入って細胞の状態を確認しています。この手法は時間と手間がかかる上、評価は主に目視に依存しているため客観性にも欠けるという課題があります。
これらの問題に対処するため、サイトロニクスは「Cell Recorder」を開発しました。この小型の細胞モニタリング装置は、今まで主に研究開発用として提供されてきましたが、新たに細胞製造フェーズ向けの「ラック型Cell Recorder」が登場しました。これにより、多数の大型フラスコを使用する細胞製造現場での同時監視が可能となり、従来のように頻繁に容器を取り出さなくてもモニタリングが行えます。
ラック型Cell Recorderの特長の一つは、世界最高の収容効率を実現したことです。T175またはT225サイズの細胞培養フラスコを同時に5個扱えるサイズ設計でありながら、その外寸はわずか17.8 cm x 36.0 cm x 37.2 cmです。これにより、限られたスペースを有効活用し、多くの細胞を扱えるようになります。加えて、メカレス設計により、薄型かつ多地点の監視が可能な細胞顕微鏡センサも搭載されています。
さらなる利点として、各棚の高さや本体制御部はスケーラブルなため、利用者の容器サイズに応じた最適化が行えます。これにより、細胞の収容効率をさらに向上させることが期待できます。また、装置内部の除染が可能で、衛生管理がより容易になります。
サイトロニクスは、2023年内から「ラック型Cell Recorder」のサンプル提供を既に開始しています。この開発は経済産業省による支援を受けている事業計画に基づいており、今後3年間で10社への導入を目指しています。この装置によって、再生医療の普及が進むことが期待されます。
再生医療の進展には、細胞製造の自動化と効率化が不可欠です。「ラック型Cell Recorder」は、この課題を解決するための重要なステップとなるでしょう。サイトロニクス株式会社は、今後も再生医療における新しい技術の開発を続けていくとしています。
会社の詳細は、公式ウェブサイトを通じて確認できます。再生医療の未来を担う新たな技術に、ぜひ注目してみてください。
会社情報
- 会社名
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サイトロニクス株式会社
- 住所
- 神奈川県川崎市幸区新川崎7-7AIRBIC A01
- 電話番号
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