公益財団法人日本環境協会が運営するエコマークが、新たに「土木製品」の認定基準の改定案を発表し、その意見を広く募ることをお知らせします。このパブリックコメントは、2024年10月25日から11月24日までの期間で実施され、皆様の貴重なご意見をお待ちしております。
現在のエコマーク商品類型No.131「土木製品」には、コンクリート製品や舗装・道路用材など126品目が認定され、合わせて1,263製品が登録されています。最近の環境問題に対する意識の高まりを背景に、今回は対象の品目が拡大され、今後の土木分野における環境負荷の軽減が期待されています。
新たに追加される品目の一つに、環境への配慮を反映した中温化アスファルト混合物が含まれています。この技術では、製造時の加熱温度を30℃以上低減することが可能であり、これによりCO2の排出量を効果的に削減することができます。実際、国内の道路整備における年間CO2排出量は約1,040万トン、その中でアスファルトの製造が占める割合は28%に及びます。これにより、より環境に優しい選択が可能となり、カーボンニュートラル化への貢献が期待されます。
また、これまでエコマークの対象ではなかった特定調達品目も含まれるようになり、公共工事での入札や調達においても活用が進む見込みです。
主な追加品目とその基準項目は以下の通りです。
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中温化アスファルト混合物(舗装道路用材): 中温化技術で加熱温度を30℃減少。再生骨材を50%以上使用する場合は20℃減少が求められます。
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盛土材、ケーソン中詰め材: 再生材料の使用、有害物質および品質に関する基準。
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LED照明: 低誘虫性道路照明からグリーン購入法に基づく長寿命、省エネルギー基準に変更。
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鉄鋼スラグ水和固化体: 既存基準に加え、新基準を追加。
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下水汚泥を用いた汚泥発酵肥料: 下水汚泥の使用率や肥料基準に関する要件。
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ポリマー系アスファルト改質材: 再生樹脂の使用が求められ、有害物質に関する基準。
新基準の制定は2025年1月1日を予定しており、環境保全対策としてエコマークの意義がさらに高まることと思われます。エコマークは1989年に設立された、ISO14024に基づく環境ラベル制度で、現在約52,800点の認定商品と1,470社超の認定取得企業が存在します。
これを機に、消費者や事業者が環境保全への意識を高め、より良い商品選択をしていただけるよう、エコマークは引き続き努力してまいります。
意見はエコマーク事務局のウェブサイトから送付が可能です。皆さまのご参加をお待ちしています。
エコマーク事務局ウェブサイト: https://www.ecomark.jp/