テラスペースの挑戦
2020-12-28 17:14:17
超小型人工衛星開発へ、テラスペースが資金調達を実施
超小型人工衛星の未来を切り開くテラスペース株式会社の挑戦
最近、テラスペース株式会社が個人投資家及びパワースター株式会社からの出資を受け、超小型人工衛星の開発にさらなる加速をつけることが発表されました。この資金調達により、「低価格かつ短納期で提供する、宇宙実績のある量産型超小型人工衛星」の開発・製造が一歩前進します。
目的と今後の展開
テラスペースは、2022年に最初の人工衛星を完成させ、同年に打上げを予定しています。この衛星は、量産型人工衛星に標準搭載されるBUSシステムの実証試験を行うほか、IoT機能を搭載し、携帯電話やWi-Fiの電波が届かない地域での災害対策に貢献することを目指しています。特に、山間部や海洋部での災害時の情報提供や迅速な対応に役立つことが期待されています。
また、最初に打ち上げられた人工衛星から得られたデータを基に、テラスペースは地上に衛星実用局を整備し、量産型人工衛星(6U-CubeSat)の一般販売を開始する予定です。さらに、人工衛星の受託開発や、顧客のニーズに応じたミッションユニットを搭載する「ホステッド・ペイロードサービス」の提供も計画されています。
テラスペース株式会社の概要
テラスペースは、2020年2月4日に設立され、京都府京田辺市に本社を構えています。宇宙機開発室は、京都大学の国際科学イノベーション棟内に設置されています。代表取締役の北川貞大氏のもと、同社は人工衛星の企画、開発、販売を手掛けています。
テラスペースが依頼する技術顧問としては、和歌山大学の教授であり、内閣府宇宙政策委員会専門委員でもある秋山演亮氏や、次世代宇宙システム技術研究組合の代表理事である山口耕司氏など、業界で高く評価される技術者が名を連ねています。彼らの指導の下、テラスペースは確かな技術力を持って未来の宇宙開発に挑戦しています。
これからの期待
テラスペースによる超小型人工衛星の開発は、宇宙産業の新たな革命を引き起こす可能性を秘めています。低価格で短期間で実現できる量産型衛星が多くの企業や研究機関に利用され、災害時における情報の取得や通信手段の確保が進むことで、社会全体の安全性が向上することが期待されます。
テラスペースの活動は、今後新たな宇宙ビジネスのモデルを築くと同時に、高度な技術を駆使した人工衛星の役割がいかに重要であるかを再認識させるものとなるでしょう。今後の展開から目が離せません。
会社情報
- 会社名
-
テラスペース株式会社
- 住所
- 京都市左京区吉田本町36番地1京都大学国際科学イノベーション棟104KUViC内
- 電話番号
-
0774-74-8202