かもめミライ水産が新たな海の恵みを出荷
2024年春、福島県浪江町に新たな特産品が誕生します。「かもめミライ水産株式会社」が、完全閉鎖循環式陸上養殖施設で生産したサバが初めて出荷されることが発表されました。このサバは「福の鯖」というブランド名で、地域の特色や誇りを込めて販売されます。
出荷式の様子と参加者たちの期待
2023年4月10日、浪江町の「道の駅なみえ」にて出荷式が行われ、日揮グループの関係者や地元の行政担当者が出席しました。かもめミライ水産の大澤代表による事業説明の後、地元吉田町長など来賓の挨拶がありました。この出荷式は、ただのセレモニーではなく、地域復興や新しい特産品の創出に向けた重要な一歩と位置付けられており、参加者たちはサバの試食を通じてその味を実感しました。
陸上養殖イノベーションセンターの見学会も実施
また出荷式に参加した希望者は、陸上養殖イノベーションセンターの施設見学会にも参加しました。ここでは、日揮グループが開発を進めている「統合環境制御システム」についての説明が行われ、技術面でも期待が寄せられました。このシステムは、魚の生産を最適化し、安定した養殖を実現するための重要な技術です。
福の鯖がもたらす地元の活性化
初めて出荷される「福の鯖」は、いわき魚類株式会社を通じて、県内外の飲食店やショップに販路が開かれる予定です。この取り組みにより、地域の経済活性化が期待され、多くの人々に福島の新たな海の幸を届けることが目指されています。
持続可能な未来を見据えた取り組み
かもめミライ水産は、今後も安定した魚の生産を続けるためにシステムの開発を進め、地域資源を守ることにも尽力していくとしています。日揮グループの長期ビジョン「2040年ビジョン」に則り、陸上養殖の普及を促進し、持続可能な形での海洋資源の保護を目指します。
このように、かもめミライ水産は福島県浪江町の新たな特産品として、地域に根ざした取り組みを行いながら、未来の価値を創造し続けています。
完全閉鎖循環式陸上養殖施設の特徴
- - 立地: 福島県浪江町北産業団地
- - 敷地面積: 約7,900㎡
- - 延床面積: 約2,700㎡
- - 構造: 鉄骨造平屋建て
- - 品目: マサバ
かもめミライ水産の概要
- - 代表者: 大澤 公伸
- - 設立日: 2021年8月30日
- - 資本金: 1億円
- - 所在地: 福島県浪江町
- - 事業内容: 陸上養殖分野の実証生産と技術開発
- - 出資者: 日揮95%、いわき魚類5%
今後も「福の鯖」とその成果に注目です。