新刊『たのしい!算数のおはなし』の魅力
株式会社高橋書店が2025年5月1日に発表した『たのしい!算数のおはなし』は、算数に対する子どもたちの苦手意識を打破する一助となる書籍です。特に、算数を学ぶ上での基礎を楽しみながら理解できる工夫が凝らされています。監修を務めるのは、算数教育のプロである山本良和氏。この著作は、数学的な概念を難しく感じやすい子どもたちに向けて、わかりやすく、そして楽しくアプローチしています。
算数に対する苦手意識の原因
子どもたちが算数を苦手とする一因には、「数とは何か」を理解できないまま授業が進むことが挙げられます。早い段階での計算ドリルでは、数字とその考え方の基本を習得することは困難で、結果的に子どもたちはつまずきやすくなり、さらなる苦手意識を持つことになりがちです。新刊『たのしい!算数のおはなし』は、この悪循環を解消しようとする企画で生まれました。
ミッション形式で楽しく学ぶ
この書籍の特徴的な部分は、ミッション形式である点です。登場人物として、宇宙人のスー、小学生の三太、謎の生物ポアンが登場します。彼らと一緒に、身の回りにある数理的な事象を考えることで、楽しみながら算数を学べるよう工夫されています。各話には、子どもがつまずきやすいポイントが丁寧に解説されており、楽しく理解を深めることができます。
保護者向けの工夫
本書の中には、大人が当たり前に理解している概念でも子どもにとっては難解であることが多いという点を考慮し、保護者のための情報が「おうちの方へ」というコーナーで紹介されています。算数の基礎を子どもに効率的に理解してもらうためのヒントが詰まっています。
体を動かして算数感覚を養う
算数が得意かどうかは、幼少期の関わり方が鍵となります。したがって、本書ではおはなしごとに「やってみよう!」というコーナーが設けられており、実際に体を動かしながら算数の感覚を培うことが可能です。このような体験は、子どもたちに自然と算数への興味を持たせ、理解を深める助けとなります。
本田すのうさんの経験から
本書には協力者として本田すのうさんが名を連ねています。彼女は自身が小学1年生の時に「算数障害」を体験し、算数の理解が困難でした。その体験を通じ、つまずきやすい点を精査し、他の子どもたちが同じような苦労をしないための工夫を凝らしています。彼女の視点が加わることで、より実用的かつ配慮に富んだ内容となっています。
目次と内容の豊富さ
この書籍は160ページにわたり、4つの章に分かれています。それぞれ「かずのおはなし」「かたちとりょうのおはなし」「たしざんとひきざんのおはなし」「かけざんととけいのおはなし」となっていて、算数の基礎を総合的に扱っています。数学に対する苦手意識を持つ全ての子どもたちにとって、この本は新たな一手として大いに役立つことでしょう。
書籍情報
- - 書名: たのしい!算数のおはなし
- - 定価: 1430円(税込)
- - ページ数: 160
- - 判型: A5判
- - ISBN: 978-4-471-10473-3
この新しい算数の教本が、子どもたちの未来を明るく照らす一助となることを期待しています。算数の楽しさを再発見するための素晴らしい一冊です。