MR技術による新しい消火訓練の形。「消火器トレーニングMR」とは

MR技術で進化する消火訓練

東京都中央区に位置する株式会社深谷歩事務所が、2024年4月24日に新たな消火訓練プログラム「消火器トレーニングMR」を発表しました。このプログラムは、MR（複合現実）技術を活用し、現実空間に仮想の火災を設定することで、実践的な消火器の使い方を学ぶことができます。

消火器トレーニングMRの特長

「消火器トレーニングMR」は、工場やレストランの厨房、ホテルなど、火災の起きやすい環境において実施するために設計されています。プログラムを通じて参加者は、実際の消火器を使用する感覚で消火作業を体験でき、初期消火のスキルを磨くことが可能です。さらに、発火場所や延焼物を自由に設定できるため、毎回異なるシナリオでの訓練が実現します。

実際の使用例

例えば、ホテルの客室では、消し忘れたタバコやモバイルバッテリーから火災が発生するシナリオが考えられます。また、駐車場での訓練では、タイヤからの出火や、車両同士の延焼をシミュレーションすることができます。これにより、現実の火災に近い状況下での訓練が可能になり、参加者の反応を向上させます。

消火器の使用感をリアルに体感

このプログラムでは、現実的な消火器の操作感を再現しています。具体的には、消火器本体や指示圧力計、安全栓など、実物に近い詳細なシミュレーションが施されています。これにより、参加者はただの知識ではなく、実際に使える技能を身につけることが可能になります。

コストと時間の効率化

従来の消火訓練では、訓練用の水消火器やVRを使う手法が一般的ですが、これらには場所や人数の制限が課せられ、現実の火災を体感することは難しいものでした。しかし、「消火器トレーニングMR」は、短時間かつ低コストで準備ができ、さまざまな環境下での訓練を可能にします。この新たなアプローチによって、防災訓練のスタンダードが変わると期待されています。