空飛ぶクルマによる緊急対応。最先端技術が災害時を救う

空飛ぶクルマによる災害時の救援活動

近年、大規模災害への備えはますます重要になっています。特に南海トラフ地震のような大地震に対して、迅速な救援活動が求められる中、スカイリンクテクノロジーズ株式会社は新たな技術提供を開始しました。その名もチルトウイング機構を搭載した空飛ぶクルマ（VTOL機）です。これにより、災害時における救援物資や医療品の運搬が期待されています。

チルトウイング技術の特長

スカイリンクテクノロジーズは、航空系ベンチャーとして、いつでもどこでも行きたい場所へ向かうことをテーマにしたVTOL機の開発を続けています。このたび、ドローンメーカーなどに技術を供与することで、長距離の飛行が可能なチルトウイング機を迅速に開発できるようにしました。

1. 限られたスペースからの発着が可能

チルトウイング機の最大の利点は、垂直に離着陸できる点です。これにより、従来の飛行機のような広い滑走路が必要なく、少ないインフラ投資で済むのです。特に、山間部や離島などアクセスが難しい地域では、日常の移動だけでなく、緊急時の物資輸送が大いに助けられることでしょう。

2. スピードの向上

チルトウイング機は、横に翼とプロペラを展開することで速度を向上させることができます。これは、ヘリ型ドローンに比べて2倍以上の速度を出せる可能性があるため、大きな競争力の源となります。

3. 航続時間の延長

これまではドローンの航続時間がバッテリーに依存していましたが、スカイリンクのチルトウイングはエンジン搭載型です。これにより、より長距離の飛行が可能となり、医療品や緊急物資の搬送時間を短縮することが期待されます。

新たなニーズへの対応

最近の航空法の緩和により、レベル3およびレベル4の飛行が可能になりました。これにより、ドローンの用途が大幅に広がり、長距離飛行が実現できるようになります。内閣府は次世代の物資輸送用無人航空機に対して、ペイロード（運搬重量）や航続距離などの具体的な要件を示しています。これらのニーズに応えるため、スカイリンクはさらなる技術進化に取り組んでいます。

課題解決の具体的なシナリオ

空飛ぶクルマは通常の移動手段の代替だけでなく、特に災害時や医療関係の活用が期待されています。例えば、物資輸送が困難な地域への迅速な物資配送や、交通インフラが断絶された地域への緊急医療品の搬送など、多岐にわたる活用シーンがあります。

大規模展示会への出展

スカイリンクテクノロジーズは、2024年に行われる「国際フロンティア産業メッセ2024」と「フライングカーテクノロジー展」に出展します。これにより、技術供与に関するさらなる情報の発信と、技術の実現性をアピールする機会となります。展示会ではチルトウイング機のモックアップや実際の技術説明が行われる予定です。