那覇市とLINEが協力実施した避難訓練がPRアワードで評価
2024年8月30日から9月13日にかけて、沖縄県那覇市で実施された「令和6年度那覇市総合防災訓練 とつぜんはじまる避難訓練」が、公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会が主催するPRアワードグランプリ2024においてブロンズ賞を受賞しました。この取り組みは、LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社と那覇市の共同プロジェクトとして行われ、オンラインでのスムーズな避難訓練の実施を目指しました。
オンライン避難訓練の概要
本訓練は、2020年に福岡市とLINEヤフーが共同で実施した避難訓練を基に、大幅な見直しが行われました。今回の訓練では、イラストを多用し、視覚的に分かりやすい訓練フローが設計されています。これにより、出先で突然訓練が始まった際でも、参加者は容易に理解し、迅速に行動できるようになっています。
打ち込むべきポイントとして、訓練の周知活動が挙げられます。那覇市内の170カ所以上にポスターが掲示され、国際通りや平和通り商店街など、多くの視覚的接点を作ることで、防災意識を高めることを狙いました。これにより、参加者は多様な場所で情報を得ることができました。
訓練の成果
結果として、3,000人以上が参加登録を行い、参加者の96.3%が「防災意識が高まった」と回答しています。また、参加者からは「いつ、どこで、何をしている時でも災害が発生することを再認識できた」という声が多く寄せられました。特に、SNS上では「途中での通知が意外だった」「災害の発生が本当にいつ来るかわからない」との反応が見られ、普段の生活の中で防災を考えるきっかけとなったことが確認されています。
このプロジェクトの監修は、日本赤十字看護大学附属災害救護研究所が行い、国際的な場でも取り上げられました。2024年10月には、ベルリンにて行われた国際会議「The 12th Global Dialogue Platform on Anticipatory Humanitarian Action」において、この取り組みが公開され、国際赤十字の専門家から高い評価を受けるなど、評価は国内にとどまりません。
防災意識を日常化する取り組み
このオンライン避難訓練は、ごく短時間で行われ、参加者が手軽に参加できることが特徴です。最短5分で訓練が実施され、途中で通知を受け取った際には、実際の生活に即した防災行動の大切さを再認識する機会が与えられます。また、避難訓練参加者には、沖縄ファミリーマート限定商品「朝すば」の無料引換クーポンが配布されるなど、参加を促す特典も用意されています。
まとめ
那覇市とLINEヤフーコミュニケーションズの共同プロジェクトは、ただの避難訓練に留まらず、防災への意識を根付かせる重要な一歩となりました。これからも、このような取り組みにより、地域社会全体の防災能力が向上していくことが期待されています。
さらに、今回の受賞は今後の防災活動においても、大いに参考となることでしょう。心の準備を備え、いざという時に備えることの重要性を再認識することができる貴重な機会となりました。