持続可能な水産業を目指す「海の産直サミット」とは?
2026年2月28日、東京の東新宿にあるパルシステム連合会本部で「第2回 海の産直サミット」が開催されます。このサミットは、全国各地からの水産関係者や消費者が集まり、持続可能な水産業や魚食文化の継承について議論する場です。特に、15年ぶりに改定された「水産方針」をテーマに、海の環境と地域文化を守る取り組みが紹介されます。
このイベントには、北海道、沖縄、岡山、兵庫、石川県など、五つの地域から専門家が参加し、それぞれの地域における先進的な事例が発表される予定です。たとえば、沖縄の恩納村漁業協同組合代表が報告するサンゴ植樹による里海保全の取り組みや、北海道からは漁獲状況と持続可能な漁業の現状が共有されます。さらに、岡山や兵庫の漁協も、資源を循環させるための革新的な活動を紹介します。
さまざまな取り組みが集結
このサミットでは、参加地域それぞれがどのように気候変動や資源高騰に立ち向かっているのか、具体的な事例が供給されます。例えば、邑久町漁業協同組合は国際MSC認証を取得したカキ養殖で、カキ殻を肥料として水田とつなげる試みを紹介します。また、兵庫県漁業協同組合連合会は、瀬戸内海の豊かさを復元するための施策について報告する予定です。これらの取り組みは、実際の環境問題と連動しながら、持続可能な漁業の未来を探るものとなります。
サステナブルアクションの推進
今回の「海の産直サミット」は、2009年に制定された「水産方針」の改定を受けて、パルシステムが展開する持続可能なアクション計画「もっといい明日へ超えてく」の一環として位置づけられています。消費者が水産物を選ぶ際に、その背後にある生産者の努力と水産環境への配慮を理解し、お魚を食べることを通じて産地を応援する仕組みを大切にしているのです。
また、同時に開催されるパネルディスカッションでは、「水産産直の未来」についての考察や、地域が抱える課題についての意見が交換される予定です。この対話を通じて、生産者と消費者が共に理解を深め、より良い未来へつながる道筋を見出そうとしています。
参加の詳細
「第2回 海の産直サミット」は、2026年2月28日(土)10:00から16:00まで行われ、会場はパルシステム連合会の東新宿本部です。このサミットには水産業に携わる関係者や組合員が参加でき、一堂に会する貴重な機会となっています。会場では、各地域の水産品を試食する交流会も用意されていますので、実際に味わいながら生産者と直接対話することができます。
このサミットをきっかけに、ますます注目される持続可能な水産業への理解を深め、海の恵みを未来へと受け継いでいく運動が賑やかに広がっていくことを期待しています。