那覇に新たにオープンするフードパントリーが目指す地域支援の未来
2024年12月4日、沖縄の那覇に新たなセカンドハーベスト・フードパントリー(2HFP)2号店がオープンします。この事業は、日本初のフードバンクであるセカンドハーベスト・ジャパン(2HJ)と、フードバンクセカンドハーベスト沖縄(2h沖縄)の共同プロジェクトで進行されています。特にコロナ禍以降、支援を求める人々が増加している中、県内でのフードパントリーサービスの確立と拡充を目指す重要な取り組みです。
新しい那覇店では、昨年開店した豊見城店と同じく、利用者が自分の必要とする食品を選べるショッピングスタイルが採用される予定です。ラインナップは加工食品から新鮮な野菜、冷蔵・冷凍食品に至るまで多岐にわたり、幅広いニーズに応える体制を整えています。特に那覇店は公共交通機関の利便性を活かし、訪れる人々にアクセスしやすい立地にあり、より多くの利用者にサービスを提供するため、毎週月曜日と水曜日の週二回のフードパントリーを実施する計画です。
2019年から沖縄支援を行ってきた2HJは、コロナ禍の影響で多くの人々が支援を必要とする状況を重く受け止め、過去のパートナーシップを結んだ2h沖縄に再び声をかけ、フードパントリーの新たな拠点の開設に至りました。特に、2023年11月に開店した豊見城店では、利用者からの多くの感謝の声が寄せられています。「物価高で家計が困窮する中、子供たちに食べるのを我慢させたくない」という思いからの利用が多く、具体的には、これまでに1238世帯(3826人)に対し、14.5トンの食品が提供されています。
利用者の声には「このような支援が本当にありがたい」との声や、普段は買わないお菓子が役立ったという声、「冷蔵庫が空だと思っていたところで、食品をたくさんいただけて嬉しかった」といった具体的な感謝の言葉が多数寄せられています。
今後、2HJと2h沖縄は、沖縄在住で食の支援を必要としている1万人を対象に、持続可能なフードパントリーの運営を進めていく方針で、この活動を通じて地域のフードセーフティネットを構築することを目指しています。具体的には、「東京2020:10万人プロジェクト」のデータを基に、沖縄と東京の人口比に応じて数値を見積もり、フードバンク活動の枠を広げていく意向を持っています。
このようなフードパントリーの取り組みは、単に食品を提供するだけでなく、人々の生活を支えるための重要な社会インフラとなることでしょう。