抹茶の可能性を探る！認知症予防に向けた取り組みと研究

2025年2月27日、東京都中央区にて開催された「第10回伊藤園ウェルネスフォーラム」では、「最先端抹茶サイエンス」と題し、抹茶と認知症予防に関する研究が発表されました。本フォーラムは、株式会社伊藤園をはじめとする各機関の協力により進められました。

フォーラムの背景と目的

このフォーラムは、認知症予防における抹茶の効果を共有することを目的としており、基調講演やパネルディスカッションを通じて、最新の研究成果が議論されました。特に、抹茶がもつ多面的なメリットについての関心が寄せられています。

抹茶と認知機能の関係

伊藤園と協力して、株式会社MCBI、筑波大学、医療法人社団創知会メモリークリニックとりでが共同で進めた臨床試験では、軽度の認知機能障害を持つ高齢者に対しての抹茶の効果が確認されました。具体的には、抹茶を継続的に摂取することで社会的認知機能の改善および睡眠の質の向上が見られることが報告されています。

この研究は、学術雑誌「PLOS ONE」にも掲載され、重要な健康情報として評価されています。抹茶の成分であるカテキンが、肝機能や血糖値に良い影響を与えることは広く知られていますが、認知機能への効果に関するエビデンスも明確になりつつあります。

基調講演の内容

基調講演では、筑波大学の新井教授が認知症についての包括的な説明を行い、老化が認知機能に与える影響について解説しました。「脳の機能が正常な状態」の中間段階である軽度認知障害（MCI）の早期発見とそれに対する介入の重要性が強調されました。さらに、新薬の開発が進む中で、日常生活での健康的な食事や運動の重要性についても触れ、地中海料理の健康効果との関連性を示しました。

生活習慣の改善がカギ

また、内田氏は食事に注目し、抹茶の摂取が認知機能を改善する可能性について詳細に説明しました。939名の高齢者を対象に行った長期研究では、抹茶の長期摂取によって睡眠の質が向上し、社会的認知機能も改善する傾向が見られたことが強調されました。

パネルディスカッションの内容

パネルディスカッションでは、最新の抹茶サイエンスがどのように社会にもたらすメリットについて、有識者が意見を交わしました。抹茶の国際的な人気についても触れ、世界中で健康に寄与する食品としての地位が高まっていることが示唆されました。具体的には、抹茶には抗酸化作用があり、健康促進だけでなく、美容にも関わる可能性があると議論されました。