白井市職員を対象にした健康実証実験
千葉県白井市では、職員42名を対象にした健康実証実験が実施されました。この調査の目的は、健康への意識向上を促進し、身体機能の改善を確認することにあります。特に、身体的な健康だけでなく、プレゼンティーイズム(病気や怪我があっても出社することによる生産性の損失)による労働生産性の損失額を削減することも目指されました。
実証実験の流れ
この実証実験では、以下の3つの観点から調査が行われました。
1.
健康意識の向上: 「ヘルスチェック」による行動変容の調査
2.
フィジカルの変化: 身体機能チェックを通じた運動実施の効果
3.
生産性の向上: プレゼンティーイズムの損失割合及び労働生産性損失額の変化
具体的な実施方法には、「ヘルスチェック」による身体機能の測定、千葉県が推進する「work+10運動」の実施、さらに定期的なアンケートによる生活習慣の調査が含まれました。
フィジカル年齢の改善
この実証実験の中で、5月に測定された職員の平均フィジカル年齢は59歳、実年齢に対して+15歳とされていましたが、10月の測定では45歳、実年齢に対して+1歳まで若返りました。これは驚くべき結果であり、特に身体の各部位におけるリスクも大きく改善されました。例えば、肩部リスクが90%から80%に、脚部リスクも90%から80%に低下しました。
腰部リスクの評価
腰に関するリスクは5月から変化はなかったものの、腰痛の原因となる腹圧の機能が向上し、その影響度が低下したことが確認されました。これにより、腰痛のリスクが減少していることが示唆されます。
健康意識の向上による行動変容
このプロジェクトでは、運動無関心層の50%が運動に対して意識を持つようになりました。調査の結果、運動を「全くしない」とした職員は徐々に減少し、運動の実施状況が改善されたことが示されました。これは、健康への意識づけが有効であることを物語っています。
労働生産性の改善
また、半年間の取り組みを通じてプレゼンティーイズムの損失割合が2.26%減少しました。これにより、年間約4000万円の生産性損失が削減されたと推計されます。
健康増進のサービス展開
今回の実証結果を受け、中小企業向けの健康経営サービスも注目されています。「バリュスポ」というサービスでは、スポーツや健康促進を通じて人事課題にも対応することが特徴です。効果の見える化や行動変容のサポート、採用強化のPR支援など、幅広いサポートを提供します。
公式ホームページは
こちらです。
まとめ
白井市職員を対象とした健康実証実験の結果、フィジカル年齢を14歳若返らせる成果を上げ、労働生産性向上にも寄与しました。このプロジェクトは、今後の中小企業における健康経営の取り組みの一環として、他の自治体や企業にも影響を与える可能性を秘めています。