テラドローンが災害・緊急時に向けた無人機技術を開発
テラドローン株式会社は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)などのパートナーと共に「災害・緊急時等に活用可能な小型無人機を含めた運航安全管理技術」の研究開発構想に採択されました。このプロジェクトは、災害や緊急時において無人機を安全に運用するための基盤を構築することを目的としています。
研究開発の背景
内閣府が推進する「経済安全保障重要技術育成プログラム」。略して「K Program」は、日本が国際的な地位を確立するために必要な先進技術を迅速に開発、実用化する取り組みです。このプログラムの下で、テラドローンは無人機とその運用管理に関する重要な役割を担います。
無人機はその機動性の高さから、現場での様々な任務を実行可能ですが、有人機との情報共有や調整が不可欠です。テラドローンが開発する「運航者サブシステム」は、これらの課題に対処し、無人機の安全な運用をサポートします。具体的には、無人機オペレーターへの安全飛行支援機能を提供すると共に、現場で無人機とシステムを連結する取り組みが求められています。
具体的な技術内容
テラドローンは、無人機と他のシステム間で情報を共有するための技術を開発しています。ドローンは自身の経路計画や位置情報を「無人機サブシステム」を介して「統合運用サブシステム」と連携できるため、有人機と無人機の運航管理を統合的に行うことが可能になります。この仕組みにより、オペレーターは安心して任務に臨むことができるのです。
また、テラドローンの過去の経験や開発したシステムにより、無人機の飛行が安全かつ確実になるよう配慮された技術が展開される予定です。これまでの実績を基に、災害時の無人機の利用促進にも寄与することを目指しています。
未来懸念と貢献
テラドローンは「Unlock “X” Dimensions」をモットーに、ドローン開発と運用管理を行ってきました。測量、点検、農業などの分野で3000件以上の実績を持ち、また、世界10カ国での導入も果たしています。こうした経験は、災害時の無人機の運用においても大きな強みとなるでしょう。
同社の最大の目標は、無人機を用いた新しい社会の形成、特に低空域での経済圏の確立にあります。今後も無人機の普及に寄与し、技術の実用化をさらに推進していく予定です。
テラドローンが持つ技術力と経験をもとに、災害時の迅速かつ安全な対応が期待されます。この取り組みを通じて、社会的な貢献を果たすことを目指しているのです。