2024年8月度のアルバイト・パート時給、三大都市圏で過去最高に！

2024年8月アルバイト・パート時給調査結果

株式会社リクルートが運営する『ジョブズリサーチセンター（JBRC）』より、2024年8月度のアルバイト・パート募集時の平均時給に関する調査結果が発表されました。この調査は、首都圏、東海、関西の三大都市圏を対象に行われ、全体での平均時給が前年同月比で34円増加し、1,190円に達したことが明らかになりました。増加率は2.9%という結果です。

職種別の平均時給の変動

特に注目されるのは、販売・サービス系の職種での時給が2カ月連続での過去最高を記録した点です。また、フード系や製造・物流・清掃系の職種についても、過去2番目の高さに達しました。この傾向は、さまざまな要因によるものであると考えられます。

フード系業界では、人材不足が影響しており、早朝勤務に対する手当を設ける求人や、外国人の採用において日本語の必要レベルを明記するなど、工夫が見られます。その結果、即戦力となる人材を効率良く採用できる店舗が増えてきました。時給も経験や能力に基づき個別に設定されるようになっており、より多様な雇用形態が実現しつつあります。

今後の見通しと企業への提言

また、10月には最低賃金改定と社会保険の適用拡大が予定されています。この変化により、扶養内で働くことを希望する人が職の選択で戸惑う可能性がある一方で、働く時間を増やしたいと考える人もいるでしょう。企業側では、社会保険のメリットが従業員に理解されるように努め、未来の役割や期待について話し合う工夫が求められます。従業員が自らの働き方を選べる環境づくりが急務です。

地域別の詳細な傾向

調査結果は地域ごとの違いも際立っています。首都圏の平均時給は1,226円であり、前年同月比で30円の増加を記録。特に販売・サービス系の職種が46円の増加を見せました。さらに、東海エリアでは平均時給が1,121円であり、47円のプラスで推移しています。

関西についても同様に、平均時給は1,151円となり、前年同月比で31円の増加を示しています。各地域での業種に応じた戦略的採用が浮き彫りにされており、今後の市場においてどのように人材戦略が変わるのか注視する必要がある状況です。

調査概要と方法

本調査は、リクルートが運営する求人メディア『TOWNWORK』及び『fromA navi』に掲載された求人情報を基に行われ、有効回答件数は531,997件に達します。調査期間は2024年8月1日から31日までとなっています。この詳細なデータは、JBRCの公式サイトで確認することができます。

現在、求人市場は多様化しており、特にパートタイムでの働き方が注目されている状況です。企業が柔軟な働き方を提供することで、より多くの人が就業しやすくなることが期待されています。これからの労働環境の変化について、注意深く見守っていきたいと思います。