Kong Event Gatewayの基本概要
Kong株式会社は、2025年5月27日、統合APIプラットフォームの新機能「Kong Event Gateway」を発表しました。この新機能は、プラットフォームチームやイベント駆動型アーキテクチャ(EDA)チームがApache KafkaによるリアルタイムデータとイベントAPIを容易に統合できる方法を提供します。
この新しいアプローチにより、開発者はKafkaベースのリアルタイムイベントストリームを「Konnect」プラットフォーム上で管理されたAPIやサービスとして公開、管理、保護することができます。Kongはこの機能を通じ、Apache Kafkaの管理にかかるコストや複雑さを軽減し、組織がイベントストリームの力を最大限引き出せるよう支援します。
Kongのビジョンと技術的進化
Kong Inc.のCTO兼共同創業者であるMarco Palladino氏は、リアルタイムデータ処理の重要性について述べています。特に金融、IoT、eコマースの分野では、リアルタイムのイベントデータが企業にとって不可欠となっているため、KongはAPI、マイクロサービス、AIで培ったガバナンス、可観測性、セキュリティの機能をイベントにも対応させることを目指しています。
Kong Event Gatewayは、APIとイベントの統合開発体験を提供することで、Kafkaイベントストリームでは、APIと同様のポリシーを適用できるように設計されています。これにより開発プロセスの複雑さを軽減し、しっかりとしたガバナンスを実現します。
主要機能の詳細
新機能「Kong Event Gateway」には、以下のような主な特長があります:
1.
APIとイベントの開発体験を統合
プラットフォームやプロダクトチームは、Kafkaイベントに対してもAPIと同じポリシーを適用可能で、開発複雑性の削減及びガバナンスの強化を図れます。
2.
KafkaリソースをAPIやサービスとして公開
KafkaをHTTP APIまたはKafkaプロトコルによるネイティブサービスとして公開可能で、Early Access版としてネイティブKafkaプロキシが現在提供されています。
3.
Kafkaインフラコストの最適化
Kafkaのクラスタやトピックを仮想化することで、複数のチームが安全にKafkaクラスタを共有でき、インフラコストの削減が期待できます。
4.
データプロダクトの開発と収益化
イベントストリームを内外向けのAPIデータプロダクトとして製品化・収益化することが可能になり、新たな展開が行えます。
5.
セキュリティとコンプライアンスの強化
APIとイベント両方において、一貫したロールベースアクセス制御や認可、暗号化を実施できます。
6.
EDAワークロードのクラウド移行を加速
統一的な暗号化データ管理により、EDAワークロードのKafkaクラウド移行を容易にします。
まとめ
「Kong Event Gateway」は、APIを活用したイノベーションの強化を図るために設計されたKong Konnectの一部として提供されます。APIが高品質かつセキュアでなければ、その恩恵を最大限に享受することは難しいですが、Kong KonnectはREST API、マイクロサービス、AI、イベントストリーミングに関するAPIを一元管理できるセルフサービス型ワークスペースを提供します。これにより、すべてのエンジニアリングチームが直面する課題を解決へと導くことができるでしょう。
詳細な情報は
Kongの公式サイトをご参照ください。