カインズが大都グループに参画
株式会社カインズ(代表取締役社長:高家 正行)は、株式会社大都(代表取締役:山田岳人)の全株式を取得するための基本合意書を締結しました。この合意により、カインズグループの一員として大都を迎え入れることで、カインズの広範な店舗ネットワークと大都が得意とするプロ向けのECプラットフォームを融合させ、業界特有の課題を克服する新たなビジネスモデルを構築する狙いです。
両社の概要
カインズは、1989年の設立以来、地域のニーズに寄り添った商品提供を行い、オリジナル商品の開発やIT技術を用いた新しい購買体験の追求を通じて成長を続けてきました。2020年には、プロ向けの会員制卸売店舗「C'z PRO」を開店し、プロ市場へも積極的に参入しています。
一方、大都は1937年に工具卸問屋として創業し、2002年からはオンライン通販へ移行し、現在ではBtoBおよびBtoCのECサイト「トラノテ」や「DIY FACTORY」を運営しています。特に、業界最大級のデータ連携システムの構築により、効率的なサプライチェーンを形成しています。
提携の背景
両社はすでに2016年からの業務提携、2017年には資本業務提携を結び、DIY文化の育成に向けた取り組みを行ってきました。しかし、現在の建築現場では職人や専門技術者が不足しており、仕事の効率を上げるための道具や資材の迅速な調達が求められています。このような市場のニーズに応えるために、両社は協力関係を一層強化することを決定しました。
提携後は、カインズの250以上の実店舗と大都の「トラノテ」が提供する400万点以上の工具・資材を組み合わせ、リアルとデジタルが融合したサービスを展開することが期待されています。これにより、プロのニーズに迅速に対応し、業界のビジネスモデル革命を実現することが目指されています。
今後の展開
カインズと大都は、今後、最終契約の締結に向けた協議を続けていく予定です。基本合意書の締結日として2025年10月21日が設定されており、株式譲渡契約の締結は2025年11月下旬を見込み、株式譲渡の実行日は2025年12月下旬を予定しています。このスケジュールに従って、今後も両社の連携がどのように進展するのか、業界の注目が集まります。
大都の概要
株式会社大都は、大工道具の卸問屋として1937年に設立され、EC事業へシフトしたのは2002年です。DIY市場の拡大に寄与し、業界内での革新を進めています。最新の技術を用いてサプライチェーンの効率化を図ることで、大阪発の企業として全国の需要に応えています。
カインズの取り組み
カインズは全国に259店舗を展開し、「くらしDIY」を通じてお客様に高品質でコストパフォーマンスの高い商品を提供しています。お客様との約束である「くらしに、ららら。」を実現するために、親切心と創意工夫を持って日々の店舗運営に努めています。今後の発展に大いに期待が寄せられています。