新たな医療の革新へ向けた協力
Shockwave Medical Japan株式会社と株式会社ハート・オーガナイゼーションは、医療現場の技術力を高めるため、血管内の石灰化病変に特化した新しい治療法を啓発するプログラムを本格スタートしました。このプログラムでは、専⾨医向けの技術支援プラットフォーム「e-casebook」を利用し、血管内砕石術(IVL:Intravascular Lithotripsy)を活用した新しい治療法を広めることを目指します。
血管内砕石術とは?
血管内砕石術は、カテーテルを使用して音圧波を照射し、血管内の石灰化部分に微細な亀裂を作ることで、血管を柔らかくし、その後のステント治療が行いやすくなる治療法です。この技術は、今までの治療法では適用が難しかった石灰化病変に対して新たな選択肢を提供します。
プログラムの内容
Shockwave Medicalは、ハート・オーガナイゼーションのe-casebookを通じて、医師に対し製品の適正使用や治療に関する情報を提供することに加え、医療の現場での議論の場を創出します。具体的には、特集ページを設け、機器の使用方法や治療例に関する情報を届け、医師同士の意見交換を促進する予定です。
将来的には、Web講演会のライブ配信を行うことも計画しています。これにより、最新情報をリアルタイムで共有し、医師のニーズに基づいた情報提供を実現します。また、e-casebook SURVEYを活用し、専門医の臨床上の疑問に応じた調査を実施し、その結果を活用して情報提供を行うことも視野に入れています。
e-casebookの特徴
e-casebookは、循環器内科や整形外科、脳神経内科など、多くの医師に会員登録を募っているプラットフォームで、現在では約6万人の医師が利用しています。このプラットフォームでは、医療機器メーカーや製薬企業のニーズに応じたサービスを組み合わせ、製品マーケティングのサポートも行っています。
e-casebookの関連サービス
- - e-casebook LIVE: 学会やライブデモンストレーションを放送し、アーカイブビデオも視聴可能。
- - e-casebook FORUM: 招待制の症例検討サービスで、医師が症例情報をセキュアに共有し、ディスカッションを行います。
- - e-casebook SURVEY: ユーザー対象の調査サービスで、専門医からのデータを効率的に取得できます。
Shockwave Medicalの企業使命
Shockwave Medicalは、最新のIntravascular Lithotripsy技術を掲げ、カリフォルニア州に本社をおく医療機器メーカーで、日本法人は2020年に設立されました。石灰化病変の治療は、今までの医療現場では難しい課題でしたが、IVL技術により、効果的かつ安全な治療が実現可能となりました。Shockwaveは、医療機器の提供に留まらず、患者さんの治療を向上させるためのエビデンス構築や情報発信にも努めていきます。
ハート・オーガナイゼーションの役割
一方、ハート・オーガナイゼーションは、「医師をつなぎ医療格差をなくす」というミッションのもと、2000年に設立されました。特に、医師が必要とする情報や経験を共有することに注力し、2014年にはe-casebookをリリースしました。これにより、国内外の多くの医師が必要情報を得られる環境が整い、医療の質を向上させる取り組みを進めています。
両社の協業により、血管内砕石術の技術が普及し、石灰化に苦しむ患者への治療の道が開かれることが期待されます。