造血幹細胞移植の革新
2022-08-03 14:00:05
造血幹細胞移植の革新!副作用軽減と予後予測を実現する新技術開発
造血幹細胞移植の新たな地平線:副作用軽減と個別化治療の実現
白血病などの血液がん治療において重要な役割を担う造血幹細胞移植。しかし、現状では移植に伴う副作用や、患者個々の予後を正確に予測することが難しいという課題がありました。この課題克服に向けて、京都大学とベンチャー企業のネクスジェンは、画期的な技術開発に成功しました。
副作用の軽減と生着率向上へ:ヒトLT-HSCの体外増幅技術
従来の移植では、造血幹細胞以外の細胞も含まれるため、移植片対宿主病(GVHD)などの深刻な副作用が生じるリスクがありました。そこで、ネクスジェンは、長期にわたって造血に関わるヒトLT-HSC(ヒト長期造血幹細胞)に焦点を当て、体外で増幅する技術を開発しました。
本技術では、独自の解析手法でヒトLT-HSCのバイオマーカーを特定し、それらを活用することで、高純度にヒトLT-HSCを単離。さらに、培養条件の最適化により、1週間の培養でも50%以上の純度を維持することに成功しました。この技術は、移植時の副作用を抑制し、生着率の向上に大きく貢献すると期待されています。
個別化治療の時代へ:ヒトHSC移植予後予測コンパニオン診断システム
患者一人ひとりの予後を正確に予測することは、適切な治療計画を立てる上で非常に重要です。ネクスジェンは、過去の移植治療結果を基に、機械学習モデルを構築することで、患者毎の生存、GVHDの発生リスクなどを予測する「ヒトHSC移植予後予測コンパニオン診断システム」を開発しました。このシステムは、患者に最適なドナー選択を可能にし、治療効果の最大化に繋がるだけでなく、患者自身のQOL(生活の質)向上にも貢献すると期待されています。
研究成果がもたらす未来:再生医療の更なる発展へ
これらの技術開発は、造血幹細胞移植の分野のみならず、再生医療分野全体に大きなインパクトを与える可能性を秘めています。副作用の少ない他家移植の実現や、希少・難治性疾患の治療への応用も期待され、今後の研究開発に注目が集まります。
ネクスジェン:革新的な技術で医療の未来を拓く
ネクスジェンは、組織幹細胞の可能性を最大限に活用することで、副作用の少ない根治療法の開発を目指しています。独自のAI技術開発やライフサイエンス領域への応用を進め、感染症、生殖不妊、血液がんなど、幅広い分野で革新的な医療技術の開発に取り組んでいます。
本研究の成果は、ネクスジェンの「細胞培養液」として、2022年度中の販売開始が予定されています。今後も、ネクスジェンの活動を通じて、医療の未来が大きく変わっていくことを期待しましょう。
会社情報
- 会社名
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ネクスジェン株式会社
- 住所
- 東京都渋谷区神南1-5-13
- 電話番号
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