コスモ石油とアラスカ航空がSAF売買契約を締結し、持続可能な航空輸送へと一歩前進

コスモ石油とアラスカ航空がSAF契約を締結

コスモエネルギーホールディングスグループのコスモ石油マーケティングが、アラスカ航空との間に持続可能な航空燃料(SAF)の売買契約を結びました。この契約は、持続可能な航空輸送の推進を目指しており、アラスカ航空の子会社であるハワイアン航空の運航する大阪-ホノルル路線向けのSAFが、関西国際空港で引き渡される予定です。今回の供給は、ハワイアン航空が初めてSAFを導入することとなります。

SAFの意義

SAFは、従来の航空燃料とは異なり、持続可能な方法で生産された燃料であり、環境への負荷を大幅に低減します。今回契約されるSAFは、2021年に国立研究開発法人NEDOの助成を受けて開発されたもので、国産の廃食用油を原料として大規模生産が実現されました。さらに、このSAFは持続可能性の国際認証を取得しており、国内外での評価も高まります。

ハワイアン航空が運航する大阪-ホノルル便にこのSAFを利用することで、飛行中の二酸化炭素の排出量を削減し、より環境に配慮した航空サービスを提供することが可能になります。これに関して、コスモ石油の代表取締役社長、髙山直樹氏は、「SAFは空の脱炭素につながる重要な商品であり、脱炭素社会の実現に向けてしっかりと貢献していく」と語っています。

合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYの役割

本契約で供給されるSAFは、コスモ石油、日揮ホールディングス、レボインターナショナルの三社によって設立された合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYが製造します。この会社は、2025年度からコスモエネルギーグループを通じて、アラスカ航空にSAFを供給します。SAFFAIRE SKY ENERGYの代表である髙田岳志氏は、政府やNEDOの支援を受けながら、国内の資源循環の促進に向けた活動への取り組みを評価し、その結果が形になったことへの感謝の言葉を述べています。

各社の今後の展望

アラスカ航空のサステナビリティ部門責任者ライアン・スピース氏は、「関西エリアの技術を利用することにより、飛行中の環境影響を低減できることを嬉しく思う。今後もブランドを強固にし、持続可能な航空の実現に寄与していく」とコメントしました。

コスモエネルギーグループは「2050年カーボンネットゼロ」を目指し、SAFの供給へ向けたサプライチェーンの構築を進めており、廃食用油回収活動も展開しています。このように、社会全体で脱炭素化を促進し、循環型社会の実現に貢献する姿勢を明確にしています。