キャピタランド・インベストメントの新戦略
2026年1月8日、シンガポールと東京を拠点に活動するキャピタランド・インベストメント・リミテッド(CLI)は、アジア太平洋地域(APAC)での物流プラットフォームの成長を加速するための新たな取り組みを発表しました。
CLIは、アジアにおけるスマート物流インフラの先駆者「Ally Logistic Property(ALP)」への出資により、同社の運営能力を強化することを目指します。これにより、CLIは日本、オーストラリア、アメリカなどの新たな成長市場への参入を進め、競争優位性を強化します。
自動化物流施設「OMEGA 1 Singapore」の開発
もう一つの主要施策として、CLIの「CapitaLand Southeast Asia Logistics Fund(CSLF)」がシンガポールにおいて5.1ヘクタールの用地を取得し、自動化物流施設「OMEGA 1 Singapore」の開発を進めます。このプロジェクトには約2億6000万シンガポールドルの総開発費用が見込まれています。
CLIの東南アジアCEO、Patricia Goh氏は「アジア太平洋地域は物流市場として急成長しており、2024年から2030年にかけて年平均成長率は15.2%に達する見込みです。この成長は、デジタル化や人件費の上昇、サプライチェーンの合理化などが要因となっています」と語りました。これに対抗する形で、CLIは過去2年間でおよそ5億シンガポールドルを東南アジアに投入し、地域プラットフォームの拡大を加速しています。
ALPのCEO、Charlie Chang氏は、「今回の投資により、CLIとの長年の関係をさらに発展させることができることを非常に嬉しく思います。当社のOMEGAプラットフォームにより、自社の強みであるAI活用や先進ロボティクスを駆使し、業務の非効率を大幅に削減することが可能です」と述べています。
ジュロン工業団地内の戦略的立地
「OMEGA 1 Singapore」は、物流事業者や製造業者に高い評価を受けているジュロン工業団地内に立地し、過去10年の稼働率は常に90%以上を維持しています。この物流施設は、主要高速道路や港に近接しているため、シンガポール国内およびアジア地域への配送拠点として理想的な環境となっています。
建物は5階建てで、延床面積71,000平方メートルを誇り、約60,000パレット分の収容能力があります。また、自動倉庫システムや無人搬送車(AGV)などの最先端技術を導入し、効率的な在庫管理を実現します。環境に配慮した設計も採用され、シンガポール建設庁のグリーンマーク・ゴールドプラス認証も目指しています。
新たなポートフォリオの形成
2022年に設立されたCSLFは東南アジアに特化した物流ファンドで、シンガポールにおけるOMEGA 1の取得により、ポートフォリオの地理的多様性を拡大します。これにより、運用資産の55%をシンガポールが占める形となり、残りはタイやベトナムに分散される見通しです。
CSLFは引き続きタイのバンコクでの物流キャンパスの開発を進め、2026年にはタイ最大級の自動倉庫システムを導入した施設を完成させる予定です。また、ベトナムにも進出し、新たな現代的産業インフラの基準を築くべく既設賃貸工場の建設を行います。
まとめ
キャピタランド・インベストメントは、アジア太平洋地域における物流市場の成長に寄与するために、大胆な投資戦略を打ち出しています。自社の運営能力を高め、持続可能な発展を目指すこの取り組みは、アジア全体における物流業界の未来に大きな影響を与えることが期待されます。