フィリピンの女性たちのための生理用ナプキンプロジェクト
フィリピンでは、約9500万人の人口に対して生理用ナプキンの普及率はたったの32%です。多くの女性が必要なナプキンを利用できず、年間で50日もの時間を失っているというデータがあります。これは、勉強や仕事に割くべき大切な時間を奪われることに他なりません。さらに、女性の生理事情に対する理解が不足しており、男性からのサポートも得られないことが多いため、女性が社会に出ることを難しくしている現実が存在します。
この状況を改善するために、株式会社グランマはフィリピンにおいて生理用ナプキンの製造と流通を行う新たなプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは、地域の女性たちと協力して持続可能な生産体制を築くことを目指しています。具体的には、小型ナプキン製造機を用いて、農村部の女性たちがナプキンを製造・販売できる仕組みを作ることが重要な目的です。
プロジェクトの背景
フィリピンの農村地域では、ナプキンを経済的に手に入れられない女性たちが多く、教育や職業においても支障をきたしています。また、インドでの成功事例をもとに、同様に女性が直面する課題を解決するためのノウハウを活用することで、効果的な地域貢献を図る予定です。
プロジェクトの概要
プロジェクト名は「世界を変えるデザインを届ける in フィリピン」とし、約200万円の資金をREADYFOR?を通じて調達します。資金の用途は小型ナプキン製造機の購入や原材料の調達に充てられ、農村地域でのナプキン製造と販売、女性たちへの啓蒙活動が行われる予定です。具体的には、以下の活動を展開します:
- - ナプキンの製造と販売:フィリピンの農村地域におけるナプキンの生産体制の確立。
- - 雇用の創出:製造・流通・販売の各プロセスにおいて、現地の女性たちを雇用し、経済的自立を促進します。
- - 啓蒙活動:ナプキンの重要性に対する地域住民への意識向上を図ります。
- - 社会進出の拡大:女性の社会的地位を高めるための活動を行います。
パートナーシップと支援
今回のプロジェクトでは、フィリピン現地のパートナーとしてAakar Innovation、HAPINOY、CARDなどの組織と協力し、ナプキン製造機の改善や商品の流通活動を進めていきます。これにより、持続可能なビジネスモデルを確立し、地域のエンパワーメントを目指します。
支援者には、活動報告書や現地で製造したナプキン、民芸品などを提供するリワードも用意されています。特に、3,000円の支援で活動報告書と現地写真を受け取れますし、10,000円以上の支援者には製造したナプキンが贈られます。
時間軸と活動内容
プロジェクトは2012年11月からスタートし、現地調査や製造機の調整を経て、2013年には女性スタッフへのトレーニングを実施。その後、ナプキンの製造と販売を開始し、最終的には地域の女性たちにナプキンを届ける活動を進めていきます。また、活動報告会を通じて、支援者に向けた成果を定期的に報告します。
このプロジェクトを通じて、フィリピンの女性たちが生理用ナプキンを手に入れることで生活が改善され、彼女たち自身が地域のエンパワーメントを体感できることを期待しています。こうした草の根の取り組みが、フィリピンをはじめとする途上国の未来を変える一助になることを願っています。