CNCF年次調査2023
2024-11-01 15:12:05

CNCF 2023年年次調査が示したクラウドネイティブ技術の現状と未来

CNCF 2023年年次調査が公開



2023年、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)の年次調査が発表され、クラウドネイティブ技術が企業のビジネス成功に不可欠な要素となっていることが明らかになりました。この調査は、グローバルなテクノロジーインフラの中で、クラウドネイティブが確固たる基盤を築いていることを示しています。

調査の概要



CNCFは2015年以来、クラウドネイティブコミュニティにおける独自の地位を活かし、継続的にデータを収集し、トレンドを把握してきました。そして、今回の調査でも多様な経験を踏まえた包括的なレポートを目指しました。調査は2023年8月から12月の間、Linux Foundation Researchとそのパートナーによって実施されました。59の質問を含むウェブ調査では、クラウドネイティブコンピューティング、コンテナ技術、Kubernetes、サイバーセキュリティ、WebAssemblyなどのトピックがカバーされています。

多様な参加者からの回答



この年次調査は、世界6大陸から公的機関、民間機関、NGO、新興企業、企業部門など多様な業種の参加者からデータを収集しています。これにより、クラウドネイティブ技術がグローバルにどのように浸透しているかを詳しく解明することが可能です。特に、組織の本社の地域別や従業員数による分析が行われています。

主な調査結果



Kubernetesの存在感



調査結果によると、Kubernetesがコア技術としての地位をますます強化しています。多くの組織が、Kubernetesを利用してクラウドネイティブ技術を本番環境において採用しています。卒業およびインキュベーションプロジェクトの中でも、特に利用が増加しており、これによりクラウドネイティブのエコシステムがさらに拡大しています。

クラウドアーキテクチャの利用状況



パブリッククラウドの採用が進む中、大規模な組織はハイブリッドクラウドソリューションを模索しています。各組織がどのようなデータセンターとクラウドアーキテクチャの組み合わせを使用しているかについてのデータも収集され、明確な傾向が示されました。

APAC地域におけるクラウドネイティブの遅れ



調査は、アジア太平洋地域(APAC)のクラウドネイティブ技術の利用が北米や欧州に比べて遅れていることをも示しています。これには、各地域の経済状況や技術の採用速度が影響していると考えられます。特に、WebAssemblyを利用している組織の割合も低いことがわかりました。

コンテナ技術の課題



さらに、クラウドネイティブ技術を採用している組織において、コンテナの使用は中核を成すものの、いくつかの課題が残っています。デプロイや運用において直面する問題を明らかにすることで、今後の技術発展に向けた課題が見えてきました。

結論



CNCFの年次調査は、クラウドネイティブ技術が企業の競争力を高める重要な要素であることを改めて強調しました。特に、Kubernetesの成長が、その地位を一層確固たるものにしています。この調査を通じて得られたデータは、今後のクラウドネイティブ技術の進展における貴重な指針となるでしょう。全レポートはCNCF Reportで公開されています。


画像1

会社情報

会社名
The Linux Foundation Japan
住所
神奈川県横浜市中区元町4-168BIZcomfort元町ビル 4F-10号室
電話番号

関連リンク

サードペディア百科事典: Kubernetes CNCF クラウドネイティブ

Wiki3: Kubernetes CNCF クラウドネイティブ

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。