「働き方の多様性」実証実験が示す新たな働き方の可能性

働き方の多様性を考える実証実験

2021年10月12日、渋谷区商工会館で開催された「働き方の多様性」をテーマにした実証実験。これは、心や身体に障害を持つ方々や、子育てをしている世代、高齢者が短時間で軽作業に参加し、その意欲や能力を社会に活かすことを目的としています。人々が身体的、あるいは環境的な制約により、フルタイム勤務が難しい中でも、短時間であれば働く意欲があることを再確認する場となりました。

実施背景と目的

社会的な接点が少ない高齢者や障がい者、子育て世代の方々は、しばしば孤立感を味わっています。これらの方々は、勤務時間を短縮することで、自身の得意な作業や仕事に対する興味を発揮できることがわかりました。今回は、渋谷就労支援センター「しぶやビッテ」と他の協力団体とともに、参加者それぞれの特性に応じた就業支援を行ないました。

実験の概要

実証実験では、渋谷区後援のもと、『HELLO! NEW HALLOWEEN』キャンペーンに使用される公式マスクのアッセンブリ作業を行いました。作業には、渋谷就労支援センターしぶやビッテ、障害者就労支援センターハートバレーしぶや、NPO法人tannelyが参加し、実施されました。

作業の様子

参加者は、協力的な環境でマスク作りに取り組みました。特に、ある高齢者の方は「自分が遅いことで周囲に迷惑をかけてしまうと思っていたが、できる作業に参加することで、外に出る機会が持てて嬉しい」と語り、充実した時間を過ごしたと感じています。

参加者の声

参加者からは、多くのポジティブな感想が寄せられました。例えば、子育てをしている参加者は「時間が短く設定され、子ども連れでも参加できることで気軽に参加できる」と嬉しさを表現しています。また、別の参加者は「自分の得意な軽作業に集中できて、スムーズに作業を進めることができた」と、その成果を実感しています。