ボイル対応の新時代、サーマルラベル「yudemoⓇ」
大阪シーリング印刷株式会社は、2025年2月21日、新しいタイプのボイルできるサーマルラベル「yudemoⓇ」を発売します。このラベルは、食品業界における製造効率を向上させる画期的な製品であり、従来のサーマルラベルが持つ課題を解決するために開発されました。
開発の背景
食品業界では、特にレトルト商品や総菜などの製造過程において、ボイルした後のラベル処理が常に課題とされてきました。従来のサーマルラベルは、熱によって黒くなってしまい、商品情報が読みにくくなってしまうため、ボイル後冷ます必要がありました。このプロセスは時間がかかり、作業効率を著しく低下させ、さらに人員の確保も難しい現状がありました。
そこで、OSPGグループは新たなサーマルラベルの開発に着手し、「yudemoⓇ」が誕生しました。このラベルは、ボイル後でも印字部が読みやすいという特長を持っています。
作業効率の改善と取り間違い防止
「yudemoⓇ」の最大の利点は、ボイル処理をしても文字が黒く発色しないことで、製造プロセスの中で冷却が不要となる点です。この結果、作業の時間短縮が実現し、全体の効率が向上します。また、印字がきれいに残ることによって、商品の取り間違い防止にもつながります。
技術革新の裏側
サーマルラベルは一般的に、高温環境下での利用が禁忌とされています。しかし、大阪シーリング印刷は長年にわたり培ったコーティング技術を駆使し、不可能を可能にしました。特許出願中の新しいサーマル塗料の開発により、100℃近くでも発色が目立たないように設計されています。この技術は、食品廃棄物を減少させる一助となり、環境にも配慮したものとなっています。
製品概要
「yudemoⓇ」は、以下の特長を持っています。
- - 製品名:ボイルできるサーマルラベル「yudemoⓇ」
- - 表面紙:合成紙サーマル(PP基材)
- - 粘着剤:ボイル用アクリル粘着剤
- - 剥離紙:グラシンタイプ
- - 対応温度:ボイル用途(100℃以下)
テストを実施することで、個々の条件における印字部の濃度を確認することが推奨されています。
大阪シーリング印刷株式会社について
大阪シーリング印刷は、1927年に創業し、シール・ラベル、フィルム製品、紙器パッケージなどを一貫して提供する企業です。顧客ニーズや市場環境に柔軟に対応し、生活を豊かにする製品やサービスを提供してきました。グループ全体での連携により、高品質な製品の安定供給を目指しています。詳細は公式ホームページをご覧ください。
OSPG公式サイト
「yudemoⓇ」の登場により、食品業界の製造現場にどのような変化が訪れるのか、注目です。