IVRyがもたらすデジタルCXの革新
国内市場が成熟する中、企業は競争を勝ち抜くために顧客体験(CX)を重視し始めています。この中で、対話型音声AI SaaS「IVRy(アイブリー)」が持つ新たな機能が注目を集めています。特にNRIデジタルとの連携により、効果的な顧客体験の改善に寄与しています。
市場のニーズとIVRyの役割
今日、企業はOne to Oneマーケティングやパーソナライズの技術を取り入れ、顧客ごとに最適化された情報を提供することが求められています。ただし、一時的な効果ではなく、顧客生涯価値(LTV)の向上が求められており、これは中長期的な戦略として確立されています。さらには、スマートフォンの普及に伴い、顧客との接点はデジタル化し、より複雑になっています。
「IVRy」は、電話応答業務の効率化を推進し、AIによる自動応答、通話音声の全文書き起こし、顧客管理(CRM)などさまざまな機能を通じてこの変化に対応しています。このプラットフォームは、顧客データの収集と分析を容易にし、CX改善に向けた深いインサイトを提供する力を持っています。
NRIデジタルとの連携によるCX改革
NRIデジタルは、IVRyを利用したコンサルティングサービスや、外部システムとの連携サービスを提供しています。このサービスにより、顧客行動データと通話音声データを統合的に分析することができ、顧客のニーズに基づいたCX改善が可能になります。導入企業はこれにより、業務プロセスやデジタルマーケティング施策の改善、新たなサービスの提供などを実現しています。
三菱地所ホテルズ&リゾーツでの成功事例
企業の具体例として、三菱地所ホテルズ&リゾーツにおけるIVRyの導入が挙げられます。宿泊施設では、インバウンド需要の増加や円高により利用者が急増しています。その中で、電話応答にかかる負担を軽減しつつ、顧客が自身で疑問を解決できるデジタル化を図る必要がありました。
IVRyを一部の店舗に導入した結果、電話業務に関わる時間が30%削減され、問い合わせ集中時の対応もスムーズになりました。このデジタル化は、結果として顧客が自分自身で必要な情報を得やすくし、FAQサイトのコンテンツも充実させることに成功しています。
AI技術の進展と今後の展開
NRIデジタルの吉田氏は、IVRyの通話内容がWebやアプリの行動履歴と同様にデータ化されることにより、より深い顧客理解が可能になると述べています。この機会を狙い、IVRyは企業内でのデータ活用を加速させ、CXと業務効率を同時に向上させるソリューションを開発していくとしています。
IVRyは基本料金が月額2,980円からと手軽に導入でき、特に中小企業においても幅広く利用されています。また、AIの技術進展を受けて、将来的にはさらに多角的なソリューションを提供し、人手不足やカスタマーハラスメント等の社会的課題に取り組んでいく予定です。
まとめ
IVRyは、顧客体験を革新するための強力なソリューションを提供しています。特に、NRIデジタルとの連携によって、電話業務の効率化とCX改善が同時に実現可能となり、企業はさらなる成長を促進するチャンスを得ています。デジタル時代にぴったりのIVRyが、今後どのように進化していくのか、目が離せません。