ユポと日本化学工業、RFIDラベルの未来を変える新製法を共同開発
株式会社ユポ・コーポレーションと日本化学工業株式会社は、革新的なRFIDラベル製造技術を共同開発しました。この新製法は、紫外線硬化型異方導電性接着剤を使用することで、従来の製造工程を大幅に簡素化し、環境負荷の低減にも大きく貢献します。
従来技術との違いと新製法のメリット
従来のRFIDラベル製造では、印刷済みのラベルに、PETフィルム、アンテナ回路、熱硬化型接着剤、ICチップ、粘着剤を重ねた「インレイ」を貼り付ける複雑な工程が必要でした。一方、新製法では、ユポという特殊な素材の裏面に直接アンテナを印刷し、紫外線硬化型異方導電性接着剤を用いてICチップと接続します。このシンプルな構造により、以下のメリットが得られます。
製造工程の簡略化とリードタイムの短縮: 工程削減による生産性の向上と迅速な納品を実現します。
コスト削減: 材料費と製造コストの低減により、RFIDラベルの価格競争力を高めます。
環境負荷の低減: 熱硬化型接着剤を使用しないため、環境負荷物質の排出量を大幅に削減できます。
省資源化: 材料の使用量を削減し、資源の有効活用に貢献します。
さらに、この新製法は「ユポインモールドラベル」と組み合わせることで、樹脂ボトルの成型と同時にラベリングが可能なインモールドラベリングにも対応できます。従来のようにラベルを別途貼る工程が不要になるため、生産効率の大幅な向上に繋がります。
幅広い分野への応用
この新製法によるRFIDラベルは、様々な分野で活用が期待されています。
物流・倉庫管理: 商品の追跡や在庫管理の効率化に貢献し、ロジスティクスの最適化を実現します。
スマートパッケージング: 製品情報やトレーサビリティ情報を消費者に提供する新たな手段として活用できます。
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その他: 部品管理、医療品管理など、RFID活用が求められる様々な場面で、高精度で効率的な管理を実現します。
環境への配慮と持続可能性
新製法は、環境問題への意識の高まりに応えるものです。資源の節約、環境負荷物質の削減は、持続可能な社会の実現に貢献する重要な取り組みです。
まとめ
ユポ・コーポレーションと日本化学工業によるRFIDラベルの新製法は、製造工程の簡素化、コスト削減、環境負荷低減という三拍子揃った画期的な技術です。この技術は、RFIDの普及を加速し、様々な業界の課題解決に貢献すると期待されます。今後、この技術が社会にもたらすイノベーションに注目が集まります。