ASEMtech株式会社は、超音波を利用した革新的な画像診断技術『音響誘起電磁法』を駆使し、医療と産業向けの新たなソリューション提供を目指しています。このたび、同社はシリーズAラウンドにおいて総額2.5億円の資金調達を実施しました。本資金は、臨床研究を強化し、非侵襲で効果的な診断を実現するために活用されます。
今回の資金調達には、株式会社みらい創造インベストメンツ、BPキャピタル株式会社、レオ電子株式会社、クオンタムリープベンチャーズ株式会社などが参加。これにより、ASEMtechはコラーゲン線維の評価を通じて、運動器や血管の疾患に対する臨床研究をスピードアップさせます。
音響誘起電磁法(ASEM法)は、生体内の組成を非侵襲的に評価するための新技術です。超音波を照射し、生体や材料内部で発生する微弱な電磁信号を検出することで、従来の超音波画像では捉えきれなかった質的な情報を可視化します。これにより、運動器疾患やがん診断といった、さまざまな病気の早期診断が可能になります。
ASEMtechの代表、生嶋健司氏は、今回の資金調達に際し、『健康寿命の延伸』と『安全な社会の実現』に貢献することを使命としていると語ります。また、医療機器としての薬事申請に向けた取り組みを本格化させると同時に、非破壊検査装置の市場展開にも力を入れていく意向です。
この技術は医療分野だけでなく、産業界にも大きな影響を与えることが期待されています。特に鉄鋼やEVモーターなどの材料評価において、劣化や変性の診断を行うための非破壊テストとしての適用が見込まれています。企業の関係者も、ASEMtechの技術に期待を寄せており、今後の発展に大きな期待をかけています。
また、今回の取り組みにおいて、特に注目されたのは、参加した投資会社からのコメントです。みらい創造インベストメンツの高橋遼平氏は、同社の販売実績と組織構築を高く評価し、AESEMtechの成長を支援する意志を表明しました。BPキャピタルの濱村晃司氏も、東京農工大学との連携のもと、社会実装への期待を述べました。
今回の資金調達により、ASEMtechは一層のサービス向上に向けた歩みを加速します。医療・非医療分野いずれにおいても、革新的技術を活用した成長戦略の推進を進め、社会に貢献する企業としての使命を果たしていく姿勢を示しています。今後の動向に、一層の目が離せません。