BtoBマーケティングの新戦略「BBM」とは
株式会社ALUHAが推進する「BBM(Balance Based Marketing)」は、従来のマーケティング戦略に新たなバランスをもたらします。このアプローチは、特に少子高齢化が進む日本のBtoBビジネスにおいて、顧客とリードの質と量のバランスを重視するものです。ABM(アカウントベースドマーケティング)とLBM(リードベースドマーケティング)の特性を融合させたBBMの概要と、その背景に迫ります。
BtoB企業の現状とその課題
少子高齢化に伴う営業部門の高齢化や人員不足が、日本のBtoB企業にとって直面している厳しい課題です。特に昨今のコロナ禍においては、営業やマーケティングのデジタル化がますます重要となっていますが、すべてをデジタル化することは容易ではありません。多くの企業がデジタルを活用しようとする一方で、リアル営業との連携が不足しており、期待する成果を上げられずにいるのが現状です。
株式会社ALUHAでは、2019年から2024年の期間にかけて、BtoBマーケティングと営業に関連する意識調査を実施。1869人の担当者を対象にしたこの調査では、コロナの影響でデジタルマーケティングに力を入れる企業が増加している一方、「デジタルを活用するつもりはない」との回答も増加していることが明らかになりました。この傾向は、デジタルとリアル営業の連携がうまく機能しておらず、結果として売上につながらないことから、リアルな営業に回帰している企業が見受けられるためです。
マーケティングと営業部門の連携不足の要因
BBMの必要性を理解するためには、BtoB企業におけるマーケティングと営業の連携がうまくいかない理由を考える必要があります。例えば、量を重視するLBMを採用する企業ではリード獲得が増加するものの、受注確度が低いために営業との連携に難しさを抱えることが多いです。一方、ABMを重視する企業は特定の顧客にアプローチすることで高いLTVを追求できますが、その商談数が限られていてスケーラビリティに課題があります。
このように、「量を追求すれば質が犠牲になり、質を追求すれば量が取れない」というジレンマが存在するのです。また、マーケティング部門と営業部門の視点の違いも隔たりを生んでいます。売上評価が行われる営業部門は質を重視しがちですが、リードの数で評価されるマーケティング部門は量を重視する傾向があります。このため、両者の協力が難しくなり、浸透した課題の解決が進みません。
BBMの特徴とその利点
BBMは、ABMとLBMのメリットを兼ね備え、質と量のバランスを重視した新たなマーケティング手法です。特にBBMのKPIである「ICP率(Ideal Customer Profile Rate)」を用いることで、どのようなリードが理想的な顧客かを明確にし、その割合を定量的に測れるようにしています。これにより、企業は自身のリソースや売上状況に応じたマーケティング施策を効率的に展開できるようになるのです。
ICP率とは何か?
ICPは理想的な顧客像を指し、自社にとって最も相性の良い顧客やリードを示します。このようなターゲットを明確にすることで、マーケティング活動の質を具体的に可視化できるようになり、成果を最大化するための基盤を形成します。BBMを用いることで、質の高いリードの獲得が可能となり、それが営業部門との効率的な連携につながるのです。
BBMコンサルティングの提供と協業パートナー募集
株式会社ALUHAでは、BBMの導入を支援するコンサルティングサービスも開始します。これまでに蓄積したBBMのプロセスや成功事例を基に、企業の新たな戦略を構築します。また、BBMの理念に賛同する企業との協業を呼びかけ、マーケティングツールの開発やデータベースの構築など、パートナーシップの形成を目指しています。実績のある手法と連携を活かし、相互に利点を引き出しながら共に成長していくことで、BtoBビジネスの未来を創造していきたいと考えています。
まとめ
BtoBマーケティングにおけるBBMは、現代の課題を乗り越え、効果的なマーケティング戦略を実現するための新たな解決策と言えるでしょう。これからの企業は、質と量の両方をバランスよく意識し、ABMとLBMの利点を融合させたBBMを導入することで、持続的な成長を目指していく必要があります。