鈴与が医療機器洗浄の新時代へ
静岡県御殿場市に位置する鈴与株式会社の新メディカルサービス事業準備室が、2025年11月10日、国際標準の試験所認定を取得し、医療機器の洗浄評価における優れた信頼性を誇るサービスを提供する体制が整いました。この認定は、医療機器の使用後に残るタンパク質の定量分析に関するもので、国際基準であるISO/IEC 17025:2017に準拠しています。
新メディカルサービス事業準備室とは
鈴与の新メディカルサービス事業準備室では、医療機器の洗浄や一次包装、法定表示ラベルの貼付など、多岐にわたる業務を受託しています。特に、この御殿場プラントに設置された洗浄設備は高い信頼性を持ち、医療機器の種類に応じた柔軟な対応が可能です。これにより、洗浄業務の質を高め、医療機器の安全な再使用を実現しています。
認定取得の背景
医療機器の洗浄工程は、その安全性を保障するために極めて重要です。医療機器には患者やユーザーからの体液が付着しており、これが微生物の栄養源となる可能性があります。それを防ぐためには、洗浄プロセス全体の品質を定量的に評価することが求められます。
特に、タンパク質の残留是非は洗浄品質の重要な指標であり、これを適切に測定・評価することが必要です。本認定の取得により、鈴与の技術力が国際的に認められ、さらに信頼性の高い洗浄サービスを提供できるようになります。改めて、医療機器の洗浄業務における基準が高まることで、使用者にとって安心な環境を作り出すことが可能となるのです。
認定の詳細
今回認定を取得したのは、以下の二つのタンパク質分析技術です。
- - BCA法(ビシンコニン酸法)
- - OPA法(オルトフタルアルデヒド使用)
これらの手法を用いることで、医療機器洗浄の効果を詳細に評価し、清浄度をしっかりと担保することが実現されます。それにより、医療機関や医療機器メーカーに対して、より高品質なサービスを提供することが可能となるでしょう。
今後の展望
鈴与の新メディカルサービス事業準備室は、今後も医療機器の洗浄品質を向上させ、安全で安心な医療環境の提供に努めていく方針です。今後は洗浄品質の評価に加え、医療機器メーカーが開発する洗浄機器や洗浄剤、さらには具体的な洗浄手順についての分析業務も行い、顧客のニーズに応じた高品質なサービスを提供していきます。
更に詳細な情報やサービスの内容については、
鈴与の公式サイトをご覧ください。これによって、医療機器がより安全に利用される社会の実現を目指していきます。
まとめ
鈴与株式会社のISO認定取得は、単なる資格取得にとどまらず、医療業界全体の安全性向上への大きな一歩です。この新たな試験所としてのスタートにより、鈴与は医療機器の洗浄において確固たる信頼を築き、さらなる発展を遂げていくでしょう。