ビーフンやフォーの輸入量が過去最高を更新
2024年度の通関統計によると、ビーフンやフォーに使用されるコメを主原料としためんの輸入が過去最高の11,250トンに達し、2023年度の9,725トンから115.7%の増加を記録しました。これにより、2022年度における過去最高の10,159トンを上回った形です。特に、タイからの輸入は6,312トン、ベトナムからは4,464トンとなり、どちらも前年の数値を上回りました。特にタイからの輸入は対前年比で112.8%、ベトナムからは123.1%の伸びを見せています。
ケンミン食品の市場シェア
兵庫県神戸市のケンミン食品は、業界シェアの第一位を誇り、2024年度の輸入量は5,120トンに達しました。これは前年の4,574トンから111.9%の増加となり、同社にとって過去最高の輸入量を記録しました。これらの数字からも、ビーフン類がいかに日本の食文化に浸透しているかが伺えます。
需要増加の背景
ビーフンやフォーの需要が増えた理由には、健康志向や簡便性が挙げられます。昨今の健康志向の高まりにより、野菜と共に簡単に調理できるビーフン料理が多くの家庭で楽しまれるようになりました。また、経済的な側面からも、食品価格の上昇が影響し、比較的手に入りやすいビーフンの人気も高まっています。
ベトナムからの影響
特に、ベトナムからのビーフンやフォーの輸入が増えている背景には、日本国内に住むベトナム人が年々増加していることも関係しています。出入国在留管理庁のデータによると、在留外国人中ベトナム国籍の人は中国に次いで的に多く、これがフォーの需要を押し上げる要因となっています。
ケンミン食品の拡大戦略
ケンミン食品は、「ケンミン焼ビーフン」が前年より102%の伸びを見せているほか、グルテンフリーに特化したライスパスタも好調で、対前年比111%、過去5年間で195%の伸長を記録しました。健康志向を意識した商品展開が功を奏し、今後も多様な食選択肢を提供していく見込みです。
会社概要
ケンミン食品は1950年に神戸で創業し、国内ビーフン市場の約50%のシェアを占める日本一のメーカーです。創業者高村健民の理念を基に、「健康を皆さまに提供する」という姿勢で多様な米を原料とした加工食品を製造。グルテンフリーのトレンドに対応し、ラーメンや焼そばの販売も行っています。
その品質と信頼性が評価され、地域未来牽引企業やひょうごオンリーワン企業に認定されています。さらに、Jリーグヴィッセル神戸のオフィシャルパートナーとして地域貢献にも励んでいます。
今後も、ビーフンやフォー市場の動向から目が離せません。