パレオ・ラボの挑戦
2022-10-18 17:15:21

パレオ・ラボがISO/IEC 17025認定を取得しバイオベース度測定の信頼性を強化

株式会社パレオ・ラボが国際基準をクリア



群馬県に本社を構える株式会社パレオ・ラボは、2023年にバイオベース度測定においてISO/IEC 17025の認定を受けたことを発表しました。この認定により、同社が提供する分析サービスの信頼性と国際的な認知が高まることを期待されています。

遺跡発掘から生まれた分析技術



パレオ・ラボは1986年に設立され、遺跡発掘調査や地質調査で採取したサンプルの年代測定や材質分析を専門とする会社です。特に、群馬県桐生市に設置した加速器質量分析計(AMS)による放射性炭素(14C)年代測定の技術は、これまで約5万点に及ぶ分析実績を持ち、業界内で高く評価されています。2004年からは、AMSを用いた14C測定を行い、サンプルの年代を明らかにしてきました。

新たなサービスと環境への貢献



近年、パレオ・ラボでは、バイオベース度測定を新しいサービスとして提供しています。バイオベース度とは、プラスチックや燃料に含まれる炭素がどれだけバイオマス由来であるかを数値化したもので、環境問題への配慮からも注目されています。バイオマス由来の素材の使用が促進される中、製品にバイオマス由来と表示するためには、この測定が不可欠です。

特に気候変動問題が取り沙汰されている今日、石油由来のCO2排出を削減するため、バイオマスに由来する製品の需要が高まっています。パレオ・ラボの提供するバイオベース度測定は、ASP(加速器質量分析法)を用いており、国際基準であるASTM D6866に準拠しています。

ISO/IEC 17025認定の意義



ISO/IEC 17025とは、試験所の測定の正確性と信頼性を第三者機関によって認定される国際的な規格です。この認定を受けることにより、パレオ・ラボのバイオベース度測定が国際的に保証されたことで、その測定結果が他国で再評価される必要なしに信用されることになります。これは、製品の輸出に際し、大きな強みとなります。

ISO/IEC 17025の認定を取得したことにより、同社が提供するバイオベース度データは、より多くの企業に利用されることが期待されるでしょう。そして、パレオ・ラボは自らを業界の先駆者として位置づけ、新たな市場開拓ができる可能性を秘めています。

社会的意義と今後の展望



環境問題の解決に向けた取り組みとして、バイオベース度測定の重要性は今後ますます高まると考えられています。カーボンニュートラルの実現に向け、バイオ燃料やバイオマスプラスチックの利用が重視される中、この測定はその裏付けとなります。

パレオ・ラボは、2022年10月25日に行われる認定証授与式において、さらなる企業の信頼性向上を目指します。この認定取得を機に、パレオ・ラボの分析サービスがより多くの利用者に支持されることを確信しています。

これからの時代に求められる持続可能性の確保に向けて、パレオ・ラボの成果に注目が集まります。

会社情報

会社名
株式会社パレオ・ラボ
住所
埼玉県戸田市下前1丁目13番22号
電話番号
048-446-2345

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。