IBMの新たな取り組み
IBMはビジネス向けAIとデータのプラットフォームであるwatsonxに、新たにMistral Largeモデルを追加しました。この取り組みは、企業が高品質かつ高性能な基盤モデルを利用できる環境を整え、各社のニーズに応じてAIソリューションを展開することを目指しています。特に、エンタープライズ・スタジオとしてのwatsonx.aiは、ビジネスソリューションやアプリケーションをカスタマイズするためのオープンソースモデルや商用モデルを幅広く提供しています。
Mistral Largeの特徴
Mistral Largeは、SaaSとして提供され、このモデルの追加によりwatsonx.aiのモデルコレクションがさらに充実しました。これには、オープンコードモデル、言語モデル、さらには科学的な時系列や地理空間モデルを含むIBM Graniteファミリーも含まれています。商用モデルの導入により、IBMは幅広い企業にイノベーションを促し、成長を支援するオープンなマルチモデル戦略を強化しています。
また、IBMはMistral Largeの利用において、知的財産の保護を強化する取り組みを行っています。具体的には、顧客に対して上限付きの知的財産補償を提供するという新しい方向性を打ち出しました。これにより、顧客は安心して商用モデルを利用できる環境整備が進むことになります。
データ制御とイノベーションの促進
IBMとMistral AIの協力により、watsonx.ai上ではデータ制御を重視した形で、オープンソースと商用モデルの両方が企業に提供されます。小規模かつ超効率的なモデルも含まれ、多様なニーズに応えられる体制が整っています。このアプローチは、企業にとってAIソリューションの質を向上させる上で非常に重要です。
Mistral Largeの追加により、企業はデータ・ストア、プロンプト・ラボ、モデル・チューニング、本番監視、ガバナンス機能など、エンタープライズ向けのオプションを活用できます。watsonxの顧客は、ロックインの制約を受けずに、自社の環境に最適なモデルを導入することが可能です。迅速な適応が求められるAIの進化の中で、柔軟性は非常に重要な要素となります。
Mistral AIの機能
watsonxを利用する企業は、Mistral AIの最も強力なモデルを活用できます。具体的には以下の機能がサポートされます。
- - RAG特化: 長時間のチャットや大規模なドキュメント処理を効率的にサポートします。
- - Function Calling: ユーザー定義関数やAPIとの外部ツール接続を可能にし、特定のユースケースに役立つアプリケーションを容易に開発できます。
- - コーディング能力: コードの生成やレビュー機能を通じて、開発者は自然な対話で情報を取得できます。
- - 多言語対応: 英語に加え、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語など、多数の言語で高性能を発揮します。
- - 責任あるAI: ガードレール機能を組み込み、利用者が責任を持ってAIを活用できる環境を提供します。
このように、IBMとMistral AIの取り組みは、企業が責任あるAIの活用に向けた具体的な選択肢を提供し、将来的なワークフローの最適化やイノベーションの加速に寄与します。
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