伊東の名物駅弁店「祇園」がSS伊豆選手にいなり寿し提供

静岡県伊東市名物のいなり寿し、地域の選手を支える取り組み

2025年9月、静岡県伊東市に位置する老舗駅弁店「祇園」が、伊豆半島の社会人サッカークラブ「SS伊豆」と提携し、名物のいなり寿しを選手たちに提供することが発表されました。この取り組みは地域のスポーツ支援を通じて、選手の健康とパフォーマンス向上に寄与することを目的としています。

「祇園」と「SS伊豆」の提携の背景

「祇園」は静岡県伊東市で創業80周年を迎え、地域に密着した存在として知られています。地域の力を信じ、選手を支えたいという想いから、SS伊豆と手を組み、選手たちに自慢のいなり寿しを提供することが決定しました。初回の提供は9月28日、熱海の姫の沢スポーツ広場で行われる試合後に全選手へ配布される予定です。今後は月に1回、試合や練習後に継続して提供される予定です。

いなり寿しがアスリートに適した理由

いなり寿しは、酢飯と油揚げを使ったシンプルながら栄養豊富な料理であり、特に運動後の栄養補給には最適です。酢飯に含まれる糖質は、運動によって消耗したグリコーゲンを素早く補充するために欠かせません。また、酢に含まれるクエン酸はエネルギー代謝を促進し、疲労回復に寄与します。油揚げに含まれる植物性たんぱく質は筋肉の回復を助け、消化も良いため、練習や試合後のスナックとして理想的です。

検査によると、祇園のいなり寿し6個には約25グラムのタンパク質が含まれています。これはアスリートにとって非常に重要な栄養素です。

アスリートフードマイスターの見解

SS伊豆でアスリートフードマイスターの資格を持つ選手・佐藤政徳選手は、「いなり寿しは、糖質とたんぱく質を早めに補給できる理想的な補食です。食欲がない時でも食べやすく、消化吸収が早い点も魅力です」とコメントしています。選手たちはこの美味しい補食を楽しみにしながら、日々のトレーニングに励んでいます。

地域貢献と食育プログラムの展望

「祇園」は、食を通じた地域貢献にも力を入れています。8月5日に行われたSS伊豆のジュニアチームの合宿では、子どもたちにもいなり寿しが提供され、地域の味を楽しむと共に、食事の重要性や体作りの基礎を学ぶ機会を提供しました。今後はSS伊豆が運営するサッカースクールとの連携を強化し、食育プログラムのさらなる展開を目指しています。

歴史を持つ「祇園」の魅力

株式会社祇園は、1946年に伊東で創業し、以来70年以上にわたり地元の食文化を支えてきました。創業時の思いを受け継ぎ、今もなお地元の食材や手仕事にこだわり、いなり寿しを中心に多くの人々に愛され続けています。80周年を迎えた今、地域の食を通じて人と人がつながる「地域の台所」として活動を広げています。

SS伊豆の活動について

SS伊豆は、2016年に設立された地域密着型のスポーツクラブで、年齢や性別を問わず多様な人々がスポーツを楽しむ環境を提供しています。現在は、東海社会人サッカーリーグの2部に所属し、障がい者スポーツチームやジュニアチームも運営しており、スポーツを通じて地域と世界をつなぐ新たなスポーツ文化の創造を目指しています。

「祇園」のいなり寿しが、選手たちの力になることを願うばかりです。地域に根付いたこの素晴らしい取り組みが、今後も続いていくことを期待しています。