配達員の叫び『置き配なのに日時指定はやめて!』
福岡県大野城市に本社を持つFun Standard株式会社が運営するブランドPYKES PEAKは、最近特に注目を集めている配達員の労働環境に関する調査結果を発表しました。その中で浮き彫りとなった「置き配/宅配ボックスなのに日時指定」の問題は、今後の物流作業において重要な課題として取り上げられています。
「日時指定」問題とは?
2024年の「物流の2024年問題」の影響で、メディアやSNSでは配達員の労働環境や再配達問題が頻繁に議論されています。配達員を思いやる気持ちから、利用者が「日時指定」を行うことで再配達を抑えようとする動きが見られます。しかし、実際には「置き配」や「宅配ボックス」の利用にも関わらず、日時指定をするケースが増えているのです。
この状況が引き起こすのは、「日中の余裕のある時間に配達できる荷物」が、「夜間の忙しい時間帯にしか配達できなくなる」ことです。その結果、配達員が最も忙しい19時から21時の時間帯に、かえって配達個数が増加してしまい、過重な労働を強いる要因となっています。さらに、残業や事故のリスクも高まるのです。
配達員の声
PYKES PEAKは、配達員とのインタビューやネットリサーチを基に、この問題に対する配達員の意見をまとめています。以下にその声を紹介します。
1.
「置き配には賛成だが、日時指定には反対です。これでは逆に物流の2024年問題に貢献していると言えます。」
2.
「政府や自治体は置き配ポイントや日時指定の推進をしていますが、どこかがずれていると感じます。再配達の有料化など、より効果的な施策が必要です。」
3.
「日時指定があると、急ぎではないお客様にも急いで配達しなければならず、負担が増えます。」
4.
「日時指定はほとんど夜間の指定と同じです。この忙しい時間をさらに忙しくするのはやめてほしいです。」
5.
「夜間の日時指定が避けられないので、不在票を入れずに日中何度も訪問することもあります。宅配ボックスがあるなら、日時指定はぜひやめてほしいです。」
これらの声から見えてくるのは、配達員たちの負担がいかに大きいかということです。彼らの多忙な時間帯に無理な配達要求が加わることで、労働環境は悪化し、場合によっては安全にも影響を及ぼします。
「よかれと思って」が「ありがた迷惑」に
配達員の立場から見ると、利用者の「よかれと思って」の気持ちが、逆に負担となります。特に日時指定が夜間に集中することで、配達員は更なる負担を強いられるのです。なるべく日中に指定するように心がけるか、宅配ボックスの利用が推奨されます。配達員を助けるためには、利用者の理解と協力が不可欠です。
「やめよう!置き配日時指定」キャンペーン
PYKES PEAKは、この問題に対応するため「やめよう!置き配日時指定」キャンペーンを開始しました。このキャンペーンは常設であり、特にプレゼントなどは行わないものの、広く賛同を求めています。推奨される3つの柱は以下の通りです。
1. 置き配や宅配ボックスの利用時には日時指定を行わないこと。
2. なるべく夜間の日時指定を避けること。
3. このようにどうしても受け取れない場合は、置き配や宅配ボックスの活用を検討すること。
キャンペーンに賛同する企業は、これらの名称や提案内容を無許可で使用することができ、特にブランド名や会社名の表記は求められません。
最後に
「置き配/宅配ボックスなのに日時指定」問題は、利用者の配慮から生じる微妙な問題です。しかし、配達員の実情に則ったアプローチを行わない限り、宅配ボックスが普及しても、配達業務の負荷は軽減されないかもしれません。今後も、業界のリーダーとしてこの問題に迅速に対処していくことが求められています。皆様には、この問題の周知と共感をお願い申し上げます。