CVC活動の好調ぶり
2023-02-16 08:00:01
好調なCVC活動、日本のスタートアップエコシステムを支える
CVC活動の現状と未来展望
株式会社FIRST CVCが実施した「Japan CVC Survey 2022」によると、日本国内のコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)活動が非常に好調であることが明らかになりました。調査に参加した企業の77%がCVC活動を「好調」と表現し、39%が今後の投資数の増加を見込んでいます。この数字は、厳しいスタートアップ投資環境の中でもCVCが拡大していることを示唆しています。
CVCのファンド規模と投資活動の実態
調査によると、CVC組織の平均ファンドサイズは35億円を超えており、中規模のベンチャーキャピタルに匹敵する大きさです。2022年前半には、調査対象企業の投資数が274件を数え、日本全体の出資案件のおよそ4分の1を占めているとされています。特に、61%の企業が「リード投資」を行えると回答しており、これが一般的なCVCのイメージとは異なる点として注目されています。
加えて、77%のCVCがシナジー前提ではない投資も行えると述べており、46%はM&A組織を兼ねていることも分かりました。このように、CVCはスタートアップ支援にとどまらず、積極的に市場に参入している実態が浮かび上がります。
「リーディングCVC」の特徴と成功要因
調査結果の分析に基づき、全体の20%を特に優れたCVCとして「リーディングCVC」と定義しました。これに該当するCVCは、事業シナジーと財務リターンの両方を追求し、実利シナジーを重視しています。特徴的なのは、投資後のスタートアップ支援に対して非常に積極的である点です。
課題とその克服への道
一方で、調査から明らかになった課題もあります。ファイナンスに関する視点が不足していること、社内での人材構成の多様性が欠如している点、社内の巻き込み不足などが指摘されています。特に、社内の巻き込みが効果的に行われていないことは、CVCが孤立しがちであることを考慮すると重要な改善ポイントです。
まとめ
CVC活動は今後も期待が持たれ、多様な投資姿勢が求められる時代に突入しています。FIRST CVCの調査結果は、企業がスタートアップとの協業や資金調達に向けてどのように進むべきかの指針となることでしょう。 日本のスタートアップエコシステムにおいてCVCは重要な役割を果たし続けると考えられます。さらなる改善を経て、CVCが日本市場で果たす役割がより一層大きくなることを期待しています。
会社情報
- 会社名
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合同会社ブルーサークル
- 住所
- 東京都渋谷区松濤1-28-2
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