昇給見込みの企業が減少した理由とは
ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社が発表した2026年度の給与調査結果によると、昇給を見込んでいる企業の割合が昨年の58.7%から54.8%に減少したことが分かりました。この調査は、日本を含む約30ヵ国の給与相場を調査したもので、国内で働く会社員や企業の意識を反映しています。
この調査によると、昇給を予定しない企業の理由としては「既に競争力の高い給与を提供している」との回答が50.3%に達しました。これまでの春闘で高い賃上げ率が実現したため、企業は今後の昇給に慎重になっています。実際に昇給を予定している企業では、61.6%が「1〜5%の昇給」と答えていることからも、慎重な姿勢がうかがえます。
このような状況の中で、企業の採用担当者は人材の定着を図るためにキャリアアップの機会を増やし、社内のリーダーシップやマネジメントの改善に注力しています。しかし、転職希望者の視点では、給与アップを求める声が年々高まっており、特に今年は「給与アップしたい」が52.2%でトップに立ちました。これは、企業と候補者の間で重要視する事項にギャップが生じていることを示しています。
転職活動が盛んな業界と動機
最近の調査結果では、転職を希望する候補者が多い業界が明らかになりました。最も活動が活発なのはホスピタリティ業界で、次いで小売業、自動車業界が続いています。ホスピタリティや小売業界では、長時間労働やワークライフバランスの問題から職場環境の改善を求める傾向が強いです。
一方、自動車業界では業績悪化の影響から転職に慎重な人材もいる反面、より高い給与や新しい技術に挑戦したいという意欲を持つ人も少なくありません。これらの業界は、様々な転職動機を持つ候補者によって活性化しています。
AI活用と転職への自信
最近の調査では、職場でのAI活用が著しく進展しており、「毎日使っている」と答える人が昨年の24.5%から60.7%に増加しました。この傾向は転職への自信にも関連しており、AIを活用している人ほど“転職に自信がある”と感じる傾向が見られます。AIはスキルを向上させ、市場価値を高める手段とされていることが示されています。
企業側が求める人材像が変わるとともに、候補者自身も自信を持って転職活動に臨む時代が訪れているようです。今後は、このような企業と候補者間のギャップをどう埋めていくかが、人材流出防止の鍵となるでしょう。
調査概要
本調査は2026年10月に実施され、414社の企業と4,566人の会社員を対象としています。詳細なデータや分析結果が必要な方は、ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社に直接お問い合わせください。これらの結果は、今後の人材戦略や転職活動の参考となり得るでしょう。
お問い合わせ先
ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社広報・マーケティング部内村文香
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