ショコラティエ小山進、C.C.C.で再び金銀塔を制覇しました
最近、ショコラティエの小山進氏が、フランスの権威あるチョコレートコンクール「C.C.C.」(Club des Croqueurs de Chocolat)において、なんと12度目となるゴールドタブレットを獲得しました。この偉業は、小山氏が持つ日本のショコラティエとしての記録をさらに更新するものとなり、彼の才能と情熱を改めて示すものです。
新作ボンボンショコラ、「SUSUMU KOYAMA'S CHOCOLOGY 2024」
今回受賞した作品は「SUSUMU KOYAMA'S CHOCOLOGY 2024」。このボンボンショコラは、毎年新たに発表される小山氏の代表的なシリーズの一環です。テーマは「浮遊空間es」。これは、母親の胎内で過ごした、無重力のような状態をイメージして制作されたものです。誰しもが持っている本能的な感覚を具現化したかのような、美しさと自由さが漂う一品です。
絶妙なマリアージュ
「SUSUMU KOYAMA'S CHOCOLOGY 2024」の特長は、素材たちが自由に漂う独特の味わいにあります。小山氏はマリアージュの技法を駆使し、出品作が人間の始まりを思い起こさせるような感覚を纏っています。フランスの審査員もその完璧なバランスに称賛を惜しまず、洗練された味わいの作品として毎年楽しみにしています。
際立ったフレーバー
今回の受賞作には、以下のフレーバーが含まれています:
1.
芳香小野菊とカバラン、温州みかん
美しく、複雑な味わいを感じさせる一粒。
- 野菊のガナッシュ
- カバランのガナッシュ
- 温州みかんの自家製クーベルチュール
- ビターチョコレートのコーティング
2.
ルイボスティーとラム、パイナップル
繊細な香りが調和し、見事なバランスを実現。
- ルイボスティー&ラムのガナッシュ
- パイナップルのパートドフリュイ
- パッションフルーツの自家製クーベルチュール
- ハイミルクのコーティング
3.
阿里山烏龍茶とカバラン、胡桃プラリネ
絶品のくるみプラリネ。
- 阿里山烏龍茶+カバランのガナッシュ
- マンゴーを練り込んだくるみプラリネ
- パッションフルーツの自家製クーベルチュール
- ミルクチョコレートのコーティング
食べ方の独自ルール
ショコラを楽しむためには、特定の順番が設けられています。まずはそれぞれを半分または三分の一にカットし、味わいを楽しむのがポイントです。先に食べたショコラの余韻を残したまま、次のフレーバーを楽しむことで、繊細なマリアージュの変化を実感できます。このように、一巡目、二巡目で味わいの感じ方が変わる仕組みが魅力的です。
今後の展望
新作「CHOCOLOGY 2025」は、2025年11月1日に発売予定です。この次のシリーズでは、小山氏がインスパイアされたパリの香水ブランド「INDULT PARIS」の4つの香りをボンボンショコラに表現する計画です。香りと味が交わり、食べる喜びを引き立てることでしょう。
小山進について
小山進さんは、1964年に京都で生まれ、2003年に兵庫県三田市で「パティシエ エス コヤマ」を開業しました。それ以来、彼の作品は数多くの成功を収め、フランスのショコラコンクールで最上位の評価を得ています。
彼はショコラティエとしての活動だけでなく、絵本などの創作活動にも力を入れ、多面的な表現を行うアーティストでもあります。お菓子文化を広める جهودを惜しまない彼の姿勢は、今後も多くの人々に感動を与えていくことでしょう。
小山氏の作るショコラは、単なるお菓子ではなく、彼の芸術表現の一端を担っているのです。今後もその才能から生まれる新しい作品に、期待が高まります。