愛知県刈谷市の「チョイソコかりや」でAI活用の実証実験開始
愛知県刈谷市で提供されている
乗り合い送迎サービス「チョイソコかりや」が、人工知能を活用した新機能に関する実証実験を10月7日から10月25日まで実施します。このサービスは、会員登録を済ませた利用者が電話やインターネットを通じて予約し、最適な乗り合わせやルートを割り出して目的地まで送迎する仕組みです。特に過疎地域における高齢者の外出機会を増やし、健康維持や交流の促進に寄与しています。
また、アイシンは刈谷市と連携協定を締結し、持続可能な交通ネットワークの構築に向けた取り組みを進めています。令和5年11月からは「チョイソコかりや」が実証運行を開始し、地域に根ざした交通サービスの提供を目指しています。
新機能:忘れ物検知と乗降者人数カウント
この実証実験では、AI技術を駆使した2つの新機能を検証します。
1. 忘れ物検知機能
乗客が降車した際に、忘れ物を検知する機能です。これはカメラで捉えた画像から荷物とその持ち主を推測し、降車した乗客に対して忘れ物の確認を音声で通知する仕組みです。忘れ物は乗客にとっては貴重品の損失につながるだけでなく、運行業者にとっては回収や保管の手間を生じさせます。この機能の実用化により、忘れ物の発生をどの程度減少させられるかを検証していきます。
2. 乗降者人数カウント機能
地域における移動ニーズを把握するために重要な役割を果たします。この機能はカメラの映像を用いて乗降車した人数を確認し、その情報をGPSデータと関連づけて集計します。これにより、地域の公共交通改善に寄与すると共に、運転手による乗降人数の手動カウントの負担を軽減することが期待されます。より正確な乗降センサデータを基に、地域の交通動向をつかむことが可能になります。
より良いモビリティサービスを目指して
AI技術を用いたこの実証実験は、実際のデータを基に様々な課題を明らかにし、その精度向上につなげることを目指します。これにより、利用者の生活をより便利にする魅力的な移動手段を提供できるようになるでしょう。実際の運用を経て、今後も新しいソリューションの開発に邁進するアイシンの取り組みから目が離せません。
環境に優しい持続可能な交通システムの確立に向けた「チョイソコかりや」の取り組みは、地域住民の移動の自由を向上させる一助となることを期待されています。