新しいスタートアップ支援の形
エンジェルラウンド株式会社は、起業家と投資家の新たなネットワーク構築を目指し、エンジェルラウンドに特化した第1号ファンドを設立しました。このファンドは、創業段階のスタートアップに対して資金を提供し、彼らの成長をサポートすることを目指しています。
エンジェルラウンドとその意義
一般的なエンジェルラウンドは、事業の形がまだ整っていない創業期に必要な資金調達の手段です。この段階では、起業家や経営者のポテンシャルに注目し、応援するという側面が強いです。エンジェルラウンド株式会社は、「起業家と投資家の程よい関係を築き、日本に新しい起業のエコシステムを形成したい」という理念のもと、このファンドを設立しました。
ファンドの特徴
今回のファンドは、特にスタートアップ起業家のキャリア形成やEXITの選択肢を多様化することに重点を置いています。従来のスタートアップ投資は、IPOや大型M&Aが主なEXIT手段として知られていましたが、本ファンドではスモールバイアウトも視野に入れ、アーリー投資を通じて様々な成功事例を生み出そうとしています。
Jカーブとソリッドベンチャー
エンジェルラウンド1号ファンドは、創業時から急成長するスタートアップへの投資は限定し、堅実なビジネスモデルを持つ「ソリッドベンチャー」にコンセントレーションします。その結果、より安定した売上を目指しつつ、市場での競争力を高めることを目指します。ソリッドベンチャーは、創業から堅実な売上を確保し、それを元に成長を図る企業を指します。
国策としてのスタートアップ支援
このファンドの立ち上げには、2022年に発表された「スタートアップ育成5か年計画」が大きな影響を与えています。この計画は、新たな資本主義を実現するために、スタートアップの支援を強化することを目的としています。具体的には、スタートアップの起業加速やオープンイノベーションの促進が求められています。この背景を受け、エンジェルラウンドはスタートアップに対する資金供給を増やす覚悟を固めています。
多様なキャリア形成の支援
起業家がEXITを経験することで、シリアルアントレプレナーや新しい投資家としてのキャリアを歩む機会を作り出すことを目指しています。EXIT後も、経験やネットワークを活かして他の起業家を支援するアプローチも考えています。当ファンドは、このように多様なキャリアの可能性を描き、起業のエコシステム全体を活性化させることで、日本経済の成長に貢献していこうとしています。
ファンドの概要
投資領域
- - デジタル領域(web2, web3)
- - 30代以下の起業家を支援
投資対象
- - 日本国内のICT系スタートアップ
- - 主にBtoB向けプロダクト
投資額
- - 最大15社に対して、初回500万~3000万円の投資を計画。
- - 追加投資も積極的に実施。
支援内容
- - 投資先企業では、事業開発からセールスまでのサポートを行い、「モノは作れたが売れない」という壁を突破する手助けをします。投資先には、事業会社との連携を通じた販路開拓の支援も行う予定です。
代表の想い
エンジェルラウンド株式会社の大越匠代表は、完全招待制のオンラインコミュニティ「UooVo」を立ち上げ、スタートアップ起業家が相互に支援し合う環境を提供しています。彼の想いは、国策としての起業家支援の流れの中で、今まで以上に多様な可能性を持つビジネス環境を育てていくことです。新しいエコシステムをともに構築し、次世代の起業家たちをサポートしていくことを目指しています。
このように「エンジェルラウンド1号ファンド」は、新しい投資の概念とサポートの形を提案し、起業家と共に成長していく未来を描いています。