バーゼル委が「健全なサードパーティリスク管理のための諸原則」を公表!金融機関のアウトソーシング管理を強化

バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委)は、7月9日に「健全なサードパーティリスク管理のための諸原則」と題する市中協議文書を公表しました。

この文書は、2005年に公表された「金融サービスにおけるアウトソーシング」を置き換え、銀行のサードパーティリスク管理に関する新しい指針として作成されました。

銀行がサードパーティと取引する際に、どのようなリスク管理体制を構築すべきなのか、具体的な指針が示されています。

本原則は、銀行に対して以下の9つの原則と、監督当局に対して以下の3つの原則を定めています。

銀行に対する9つの原則

1. 取締役会等の責任
2. リスク管理枠組みの実施
3. リスク評価
4. デューデリジェンス
5. 契約締結
6. オンボーディング
7. 継続的なモニタリング
8. 業務継続管理
9. 契約終了

監督当局に対する3つの原則

1. 銀行のリスク評価
2. システム全体の集中リスク
3. 当局間の協調

これらの原則は、銀行がサードパーティとの取引におけるリスクを適切に評価し、管理するための具体的な方法を示しています。

例えば、デューデリジェンスでは、サードパーティの財務状況や経営体制、コンプライアンス体制などを調査する必要があり、契約締結では、リスクを最小限に抑えるための契約条件を盛り込むことが重要になります。

また、継続的なモニタリングでは、サードパーティの業務内容やパフォーマンスを定期的に評価し、必要があれば契約条件の変更や取引の終了などを検討する必要があります。

今回の原則公表は、金融機関のアウトソーシング管理を強化するための重要な一歩となります。

金融機関は、本原則を参考に、サードパーティリスク管理体制の強化を図る必要があります。

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