在宅医療プラットフォームサービスの提供開始
訪問診療専門クリニックの解禁が報じられ、在宅医療のニーズは急速に高まっています。しかし、まだまだ不足している医師の数が懸念されています。在宅医療を担う医師が少ない理由は、24時間体制の緊急往診や入院手配といった業務の負担が大きいからです。加えて、医事計算や多職種連携の複雑さも、従来の外来クリニックとは異なる障壁となっています。これらの課題を解決すべく、当社は在宅医療プラットフォームサービスを始め、医師や開業医、病院がより参入しやすい環境を整備します。
24時間対応の負担軽減
在宅医療に従事する医師にとって、365日24時間体制での緊急対応が最大の負担となっています。厚生労働省の調査によると、在宅医療機関の約75%がこの対応について負担を感じていると答えています。これは特に医師の数が少ない医療機関において顕著であり、患者やその家族も夜間や休日に往診を期待する傾向があります。
新しい緊急対応システムの導入
このような負担を軽減するため、当社は夜間や休日の緊急対応を支援する新たなサービスを開始しました。これまでの電話応対専門のコールセンターにとどまらず、緊急往診までカバーする体制を新設しました。医療機関同士が互いに支援する仕組みを提供し、患者情報を効果的に共有できるクラウドシステムを構築しました。このサービスは東京都全域と神奈川県の一部で提供を開始しており、すでに多くのお問い合わせをいただいています。今後は、全国に展開していく予定です。
3つの主要特徴
- - 緊急往診の包括的カバー: コールセンターから緊急往診まで、全ての対応を一括して支援し、医師の負担を大幅に軽減します。
- - 迅速な情報共有: クラウドシステムを通じて、患者情報をリアルタイムで正確に共有できるため、医師も迅速に判断を下すことができます。
- - 専門的なチームによる応援: 待機番医師による支援体制を構築し、安心して緊急対応にあたることができるようにしました。
今後の展望
在宅医療は、2025年までに患者数が1.6倍にまで増加すると予測されています。この中で、医療提供者の不足が深刻化していくでしょう。私たちは、このような供給の問題を打破し、より多くの医師や新規開業医が在宅医療に参入できるよう努めていきます。具体的には、医療機関向けの業務効率化を図るクラウドシステムの導入や、緊急入院手配を支援するメディカルソーシャルワーカー業務のアウトソーシングなど、さらなるサービスの開発を予定しています。
このように、私たちは在宅医療が抱える課題を一つ一つ解決し、医療従事者の負担を軽減しつつ、患者に対する迅速で質の高い医療サービスを提供していく所存です。