令和6年度卒業予定者の就職状況、大学生は98%の内定率を記録

令和6年度大学等卒業予定者の就職状況

文部科学省と厚生労働省の共同調査によると、令和7年3月に卒業予定の大学生の就職率は98.0％で、前年に比べて0.1ポイントの減少が見られました。この調査は、令和7年4月1日現在のデータを基にまとめられたものです。

全体の就職状況

この調査結果によれば、大学生の就職率は98.0％、短期大学生は97.0％、高等専門学校生に至っては99.6％の就職率を記録しています。特に、私立大学の就職率は98.1％と上昇している一方、国公立大学は97.6％という結果になっており、全体的には安定した就職状況が確認されました。

また、専修学校を含めた全体の就職率は98.1％に上昇し、男女別では男子大学生が97.6％、女子大学生が98.5％という結果でした。このように、女性の就職率はわずかに上昇しています。文系学部の学生は特に好調で、98.2％の就職率を記録しましたが、理系の学生は97.3％と若干低下しています。

地域別の状況

地域による違いも見逃せません。調査によると、関東地方の就職率は98.7％と最も高く、他の地域に比較しても安定した動きを見せています。地方の高校や専門学校も、大都市圏へのアクセスを考慮しつつ、就職支援の重要性が増しています。

支援体制の強化

文部科学省は、学生に対する就職支援を強化するため、大学と連携を深め、新卒応援ハローワークなどのサービスを通じても支援を行っています。キャリア教育や就職相談員との連携を進めることで、学生がより良い就職先を見つけられるよう取り組んでいく方針です。

今後も大学や専門学校が持続的な就職支援を行い、学生が安心して就職活動に臨むことができる環境を整えることが求められています。企業側でも、新卒者を受け入れる柔軟な体制が必要です。特に技術職や専門職での需要が高まる中、各校は学生のニーズに即した教育を提供することが重要です。

文部科学省は、今後の調査にも注目し、卒業生の就職率が向上するよう努めていく旨の取り組みを続けることを明言しています。社会全体が新卒者を迎入れる体制を整え、次世代を担う人材の育成が急務となっているのです。

この調査結果は、これからの職業選択やキャリア形成に大きな影響を与えるものであり、学生や教育機関、企業にとって非常に重要なデータといえるでしょう。