愛媛県佐田岬灯台の新たな魅力を発掘し、地域活性化を目指した取り組みとして、「高校生×灯台カフェ」ワークショップが開催されました。このワークショップは、佐田岬灯台利活用推進コンソーシアムが、地元の愛媛県立三崎高校と連携して実施したもので、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として行われました。
ワークショップには、三崎高校の課外ゼミ「Cafe to 燈人」の生徒と総合的な学習の一環で「カフェ班」として活動する生徒ら、総勢17名が参加しました。高校生たちは、佐田岬灯台の最奥、四国最西端での「灯台カフェ」営業を目指しており、将来は、灯台を起点とした佐田岬半島の活性化に繋げたいと考えています。
ワークショップでは、絶景カフェのプロフェッショナルである有限会社アルテフィーチェの戸田英清さんを講師に迎え、生徒たちは「お客様との会話を大切にすること」「グッドビューを最大限生かすこと」など、灯台カフェの運営に必要な知識やノウハウを学びました。
ワークショップの後半では、生徒たちはグループに分かれて、灯台カフェのコンセプトや屋号、ロゴデザインなどを考案しました。生徒たちからは、「瀬戸内海と宇和海、2つの海を隔てる特別な場所」「日没後数分だけ見られるエメラルドタイム」「20分歩くので休憩場所が必要」「灯台のバルコニーで提供したら特別なサービスになるのでは」など、ユニークなアイデアが次々と飛び出しました。
今回のワークショップは、生徒たちが灯台カフェを通して地域活性化に貢献できる可能性を感じ、今後の活動への意欲を高める貴重な機会となりました。今後は、9~10月頃に高校生によるモニター営業を実施し、11月には佐田岬灯台周辺で予定されているマルシェイベントへの出店を目指しています。
佐田岬灯台は、四国最西端に立つ鉄筋コンクリート造の灯台で、1918年の点灯以降、100年以上に渡って豊後水道の海の安全を守ってきました。2016年には「恋する灯台」に認定され、2017年3月には国登録有形文化財に登録されています。日没後、数分間だけ光源が緑色に発色する「エメラルドタイム」も見どころの一つです。
佐田岬灯台利活用推進コンソーシアムは、佐田岬灯台を起点とした新たな灯台利活用を推進するプロジェクトを展開しており、今回のワークショップはその取り組みの一環として実施されました。