米の売上動向
2024-11-27 15:24:51

米の売上は増加も、個数は減少傾向に。2024年10月の流通状況

株式会社True Data(トゥルーデータ)が発表した2024年10月の売上速報によると、日本の食品スーパーマーケットで最も売り上げを伸ばしたのは「米」で、前年同月比で28.0%の増加を記録しました。しかし、米の売上個数は同時に19.4%減少しており、興味深い動向を示しています。

この背景には、複数の要因が考えられます。米の売上個数は、2024年の初めから8月までは順調に増加していましたが、9月と10月の2か月間にわたり減少したことが見受けられます。この現象は、価格の上昇に伴い消費者が買い控える可能性や、季節的な需要の変化が影響していると推察されます。加えて、新米の出回りと価格上昇のトレンドが、市場にどのように作用しているかも注目すべき点です。

さらに、米の価格高騰に対する代替品への需要の変化があり、「シリアル類」や「乾麺」といった商品が人気を博しています。食品スーパーマーケットにおける「シリアル類」の売上金額は前年同月比8.2%増加し、「乾麺」の売上金額も6.8%増加しています。また、ドラッグストアでは「米飯加工品」の売り上げが10.5%の増加を見せており、米代替商品へのシフトが進んでいます。

10月は全国的に高温が続いたため、アイス類や氷などの夏物商材も好調な売上を上げています。食品スーパーマーケットでは、「パーソナルアイスその他」が前年同月比14.6%増加、「氷」が13.9%、そして「プレミアムアイス」も12.6%増加しました。これらの変化は、季節の影響を強く受ける商材にとって、消費者の需要がどのように変化するかを示しています。

更に、湿度が高く雑菌が繁殖しやすい環境にあったため、「台所用漂白剤」の売上も増加しており、ドラッグストアで21.5%の増加を見せています。これは新型コロナウイルスの影響から、家庭での衛生管理の重要性がますます増しているためと考えられます。食品スーパーマーケットでも同様に売上が伸びており、25.9%の増加が記録されています。

全体として、2024年10月は米の売上金額は増加したものの、市場における米の需要と供給のバランスが影響を及ぼしており、特に価格に敏感な消費者行動が観察されます。また、暑さの影響や新たな消費トレンドが見える中で、今後の市場の動向には注意が必要です。状況を踏まえた販売戦略を作り上げることが求められています。

◆ 参考資料: True Data
データによる詳細な分析を基にしたこのレポートは、全国のドラッグストアや食品スーパーマーケットのPOSデータを基にしており、日本国内の消費行動を反映した重要な指標となっています。


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会社情報

会社名
株式会社True Data
住所
東京都港区芝大門1-10-11芝大門センタービル4階
電話番号
03-6430-0721

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