企業のリスクマネジメント実態調査の結果
MS&ADインシュアランスグループのMS&ADインターリスク総研では、2025年8月28日から9月10日までの間に実施した「企業のリスクマネジメント実態アンケート」の結果を10月22日に発表しました。この調査は、同社のメールマガジン購読者548名を対象に行われました。
調査の背景と目的
リスクマネジメントは、企業経営において欠かせない要素となっています。新たなリスクが続々と浮上する中、企業はどのような課題に直面しているのでしょうか。今回の調査の目的は、現在のリスクマネジメント状況を把握し、将来的に企業にとって脅威となるリスクを特定することです。
人的資本・人材確保リスクが最大の脅威
調査結果によれば、3年から5年後に企業にとって最大の脅威となるリスクとして、最も多くの回答があったのは「人的資本・人材確保リスク」で23.9%に上りました。これは、企業が成長し続けるためには、有能な人材が不可欠であることを示しています。今後、リスクマネジメントにおいては、人的要素の重要性が一層高まることが予想されます。
現在の関心リスクとその状況
さらに、業務上興味関心が高いリスクとして挙げられたのは、「気候変動・自然災害の激甚化」が11.1%、次いで「サイバーセキュリティ」が10.7%、そして「コンプライアンスリスク」が8.9%という結果でした。これらは企業の事業継続や社会的信頼に直結するため、特に重視されています。
リスクマネジメントへの取り組み
現在の自社のリスクマネジメントの状態については、約3割の企業が「かなり不十分」または「やや不十分」と感じていることが分かりました。多くの企業がリスク感度や専門人材、社内教育の不足を訴えており、特に「人」に関する要素が改善の余地が大きいとされています。
調査レポートの詳細と今後の展望
本調査レポートには、想定外だったリスク事象や経営層のリスクマネジメント重視度、対策強化中のリスクなど、実際の事業現場からの生の声も多数掲載されています。興味のある方は、MS&ADインターリスク総研が提供する「RM NAVI」というプラットフォームに会員登録して、詳細を確認することができるでしょう。
URL:
RM NAVI
まとめ
企業のリスクマネジメントは、今後ますます複雑化し、多様化していくことが予想されます。特に人材の確保や育成は、リスクに強い組織を作る上で欠かせない要素であると言えるでしょう。企業はこの調査結果を踏まえ、リスクマネジメント面での強化が求められています。