京都の若者たちを温かく支える『おりおりのいえ』
京都市内に新たな拠点、『おりおりのいえ』が誕生しました。この施設は、孤独感や不安を抱える若者たちのための「ときどき帰れるまちの家」として運営されています。2023年度から本格的にスタートしたこの取り組みは、特に児童養護施設を出た若者や子ども・若者ケアラーに焦点を当て、彼らが抱える様々な課題を支えるための相談スペースや一時宿泊先を提供します。
公益財団法人京都市ユースサービス協会が中心となり、クラウドファンディングを通じてこのプロジェクトの継続的な運営資金を募ることとなり、320万円を目指しています。クラウドファンディングの募集期間は2024年10月11日から12月13日までで、支援を求めています。
クラウドファンディングの背景
最近、若者たちと対話を重ねる中で、経済的な困難や住まいに関する問題が深刻であることが浮き彫りになりました。何度も支援機関と連携し、困難の解決に勤めてきたものの、次々と新たな悩みが現れることも少なくありません。こうした引きこもりや孤立、貧困の問題を根本から解決するため、京都市で『おりおりのいえ』を立ち上げたのです。この施設は、安全で温かい居場所として、若者たちが自分自身を取り戻すきっかけを提供することを目指しています。
収集資金の使用目的
『おりおりのいえ』の運営には、月に約80万円が必要です。具体的には、人件費が55万円、家賃が14.5万円、光熱水費が2万円、食材費が4万円、通信費が1.5万円、備品費が3万円と多岐にわたります。目標金額の320万円は、最低でも4か月間の運営費を賄うために集められることを希望しています。
活用例と利用状況
『おりおりのいえ』では、さまざまな形での利用が進んでいます。フリースペースとして若者たちが集える「ひなか」、体験や交流の場「ひなプロ」、短期宿泊を行える「よさり」があります。使い方は様々で、親との関係がうまくいかない若者や、睡眠不足に悩む若者、さらには病院に通うための宿泊を希望する若者など、実に多様です。
2023年10月の開設以降、日中257名、宿泊対応で52泊の利用があり、2024年8月には70名が利用しました。これらの数字は、若者たちがこの場所を求めていることの証左です。
竹田明子の想い
「おりおりのいえ」を運営する竹田明子は、孤立感を抱える若者たちにとっての「家」となる場所を目指しています。彼女は、「もう一度社会を信じてみよう」「あきらめないでいよう」と思えるような場を提供することが重要だと考えており、誰でも気軽に訪れることができる場所の必要性を強調しています。
京都市ユースサービス協会の理念
公益財団法人京都市ユースサービス協会は、主に中学生から30歳までの若者を支援する団体であり、居場所づくりや自主活動支援、相談事業を展開しています。2023年度には約50万人の若者が利用しており、青少年活動センターや総合相談窓口を運営しています。寄付の重要性を改めて感じさせる活動は、社会問題の解決を目指しています。
取材・問い合わせについて
この『おりおりのいえ』やクラウドファンディングに関する詳細は、公益財団法人京都市ユースサービス協会宛てにお問い合せください。彼らの活動への理解と支援を多くの方に広めていただくことで、より多くの若者が安心して生活できる環境が整っていくことを願っています。