量子コンピューティングの加速
2022-07-13 16:00:02

Zapata ComputingとNVIDIAの統合で加速する量子コンピューティングの未来

量子コンピューティングの新たな可能性


2022年7月13日、Zapata ComputingとNVIDIAが提携し、同社のOrquestra®プラットフォームとNVIDIAのcuQuantumのマルチGPUクラスタが統合されたことが発表されました。この統合により、量子コンピュータ向けアプリケーションの開発が一層加速されることが期待されています。

新しいマルチGPUクラスタの導入


Zapata Computingは、マサチューセッツ州ボストンに本社を構え、量子対応のアプリケーション構築をサポートするOrquestra®プラットフォームを提供しています。一方、NVIDIAのcuQuantum SDKは、量子コンピューティングのワークフローを加速するためのライブラリとツールを揃えています。今回の統合により、従来の計算リソースに比較して、より効率的に量子回路のシミュレーションが行えるようになる見込みです。

統合による利点


過去のシステムでは、量子回路のサイズが20量子ビットに制限されていましたが、今回の統合によってこの制限が撤廃され、最大30量子ビットに拡張されることが可能になりました。これにより、性能は従来に比べ100倍以上向上し、量子機械学習や最適化アルゴリズムの研究・開発が一層進むことが期待されています。また、サーバーの負荷に応じてクラウドサーバーの数を自動的に調整し、GPUのプロビジョニングを実施することで、年間コストの削減につながるでしょう。

さらに、NVIDIAが持つ量子古典ハイブリッドプラットフォームであるQODAの活用も可能になります。これにより、Zapata Computingは企業向けのユースケースに最適化した量子機械学習の開発を進めることが期待されます。

業界の声


Zapata ComputingのChief Revenue Officer、Gregg Carman氏は「この統合により、HPC環境とOrquestra®プラットフォームの組合せは、量子コンピュータの主流化を促進する」と話します。NVIDIA社のHPC & Quantum Computing Product Director、Timothy Costa氏も「機密情報を扱う企業において、量子コンピューティングのシミュレーション性能が求められる中、Orquestra®との統合は将来に価値を生むと考えています」とその重要性を強調しました。

デモンストレーションの開催


Zapata Computingは、7月13日に東京で開催されるQ2B22 TokyoのブースE-3にて、Orquestra®プラットフォームとcuQuantum SDKの統合によるデモンストレーションを実施する予定です。このイベントは、業界関係者にとって新技術を体験できる貴重な機会となることでしょう。

Zapata Computingのビジョン


量子コンピューティングは、今後の計算技術の中で重要な役割を果たすと考えられています。Zapata Computingは、企業向けの量子対応アプリケーションを構築しており、機械学習、最適化、シミュレーションといった分野で新たな可能性を開拓しています。今後、この分野での更なる進展が期待されます。

会社情報

会社名
ザパタ・ジャパン株式会社
住所
東京都港区元麻布3丁目1番6号
電話番号

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