愛知県で進化するリサイクル業界
愛知県に拠点を置く加山興業株式会社が、このたび株式会社FUJIのAI搭載廃棄物選別ロボットR-PLUSを導入することを決定しました。このプロジェクトは、愛知県が推進している循環型社会の形成に寄与するため、令和6年度の補助金を受けた事業です。新たに導入されるR-PLUSは、産業廃棄物中間処理施設で運用され、混合廃棄物の自動選別を行います。具体的には、2025年2月から加山興業の千両リサイクルプラントと市田リサイクルプラントにて稼働を始める予定です。
廃棄物処理の現状と課題
日本では、毎年約3億7千万トンもの産業廃棄物が排出されており、これは東京タワー約9万本分に相当します。特に混合廃棄物に関しては、その特性上、高度な選別技術が求められるため、現在のところ手作業による選別が中心となっています。この手作業の選別業務は、労働力が不足している現状の中で非常に大きな課題となっています。
R-PLUSの技術的優位性
FUJIは2023年より加山興業と連携し、混合廃棄物の選別を効率化するためのロボット開発に取り組んできました。R-PLUSはAI画像認識技術を用いることで、多種多様な廃棄物を高精度に識別し、自動で選別する能力を備えています。これにより、リサイクル可能な廃棄物が埋め立てや焼却に回されるケースを減少させることが期待されています。
R-PLUSの特長
1.
自動選別機能: ベルトコンベア上の廃棄物をAIが識別し、新開発のピッキングハンドで選別します。
2.
高効率性: 人間と同等以上の選別スピードを実現し、全体の生産性を維持しながら作業を省人化します。
3.
容易な設置: 既存のベルトコンベアに取り付けるだけで使用可能で、傾斜角は0~20°まで対応しています。
4.
リモート管理: クラウドによるリモート管理システムを搭載しており、トラブル発生時にも迅速に対応可能です(別途インターネット環境必要)。
持続可能な未来への貢献
リサイクルの重要性が高まる中、廃棄物処理施設では人材確保が困難となり、処理能力不足やコスト高も課題となっています。FUJIは、R-PLUSを通じて“人と地球にやさしい持続可能なリサイクル”を目指し、循環型社会の実現に向けた貢献を続けていく考えです。
会社概要
- - 会社名: 株式会社FUJI
- - 代表者: 五十棲 丈二
- - 所在地: 愛知県知立市山町茶碓山19
- - 設立: 1959年4月
- - 事業内容: 電子部品実装ロボットや工作機械の開発、製造、販売
- - 資本金: 5,878百万円
- - 公式サイト: FUJI公式
R-PLUSの導入により、廃棄物処理業界に新たな風を吹き込み、持続可能な社会を実現するための一歩が始まります。